Light Symbol

現在のトランプ氏の関税政策について Part 7

 二つめは、実は、ここ数十年の世界的なお金の流れとしては、現在、トランプ氏が散々攻撃している貿易黒字を出している国々のお金が、結局回り回って、アメリカに戻ってきて、アメリカの株価や不動産価格や企業の業績などをずっと押し上げ続けてきたり、また、アメリカへの投資や、アメリカ人の消費や、さらにはアメリカ国債の購入を支え続けてきたようなところがあったわけです。

 ところが最近、トランプ氏が一連の関税政策を強く打ち出すようになってきてから、そうした世界中のお金の流れがだんだん変わってきていて、「今まではアメリカ株を買っておけば、絶対大丈夫と思っていたのだが、トランプが出てきてから、今後、どうなるかわからなくなってきた」「関税で売上が下がるのであれば、アメリカへの投資や国債を買う資金もどうなるかわからない」「現在のアメリカ経済は、どうなるかわからないので、他の地域にお金を回すしかないのではないか」などというような感じで、はっきり言ってしまうと、現在、アメリカの株価の先行きや景気の動向自体が、世界中の国々から見ると、かなり不安定になってきているように見えるわけです。

 ですので、アメリカの人々からすると、現在のトランプ氏の関税政策で、毎日の生活必需品などの値段が上がって、生活がますます大変になるだけでなく、現在、もう起きていますが、現在のトランプ氏の関税政策で、多くのアメリカの人々の財産、つまり株や不動産などの価格も、現在のままだと大きく下がってゆく可能性がとても高くなってきているようなのです。

 つまり現在のまま、トランプ氏が関税政策を進めてゆくと、もう数ヶ月も経たないうちに外国ばかりでなく、アメリカ自体が大きく景気後退に入るだけでなく、もし、さらにそうした状況が長く続いていった場合には、多くのアメリカの人々が、単に物価高に苦しむだけでなく、多くのアメリカの人々の非常に大切な財産や年金などの元になっている株価そのものが、かなり目減りしたまま、そう簡単には、少し前のような高い株価には戻らなくなってゆく可能性があるのです。

 それでとても怖いのは、もしアメリカ経済が、これまでのような他の国々からの信用を失ってしまうと、世界恐慌とまでは行かないと思うのですが(現在の世界には、様々な経済安定のための仕組みがあるので・・・)、単に物価が高くなるだけでなく、かなり景気が悪くなって、倒産する企業が増えたり、失業者がかなり増えた状況になったまま、なかなか以前のようなアメリカ経済の状態には戻せなくなってしまう可能性があることです(いわゆるアメリカの政治や経済の信用の大きな収縮が起きつつあるのですね)。

 ですので、私は、もしアメリカの製造業を強くして、雇用を増やしたいというのであれば、普通、そうした計画は、どこの国や企業であっても、最低でも数年がかりで地道に取り組んでゆくものなので、経済の専門家や、有力な企業の経営者などを交えて、きっちりした計画を立てて、取り組むのが至極当然の話であると思うので、そうした形で、数年がかりの国家計画を立てて、アメリカの製造業をさらに強くしたり、アメリカの雇用を増やしてゆくような政策を行っていった方がよいのではないか、と感じています(ちなみにバイデン政権の時代もそうした政策をとっていたようです)。

 常識的に考えて、関税を高くすれば、わりと短期間のうちに物価は上がり始めて、多くの人々の生活は大変になるはずなのですが、しかし、そうした状況になっても、その後、製造業が盛んになったり、雇用が増えるには、普通、何年もかかるはずなので・・・。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2025年4月10日 7:09 AM, 予知、予言、未来予測 / 政治 / 現在のアセンションの状況 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済



«

»

おすすめ記事

過去の記事