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現在の世界の政治や経済の問題と、今後の展望について Part 22

21世紀初頭の現在の世界では、「完全に理想的な世界共通のスタンダード」と呼べるような国の運営方法は、まだ見つかっていないので、現在も多くの国々では、様々な試行錯誤が続けられている

 それでは、こうした現在の世界の状況において、いったい、どのようにすれば、大きな世界の破滅や混乱を起こさずに、少しでもより良い世界の状況を目指してゆけるのか、というと、現在の世界の国々の大まかな基調としては、だいたい次のような方向性を目指しているのではないか、と思われます。

 現在の世界の大きな基調としては、一方には、民主制や自由主義や資本主義などを国の基調とした国々と、もう一方には、独裁制や専制主義や(前にも述べましたが、私はそうした国々の制度がすべて悪いとは考えていません)、共産主義や社会主義などを基調とする国々があって、さらにその間には、現在も様々な試行錯誤を繰り返しながら、何とか、より良い国の状態にしてゆきたいと考えている国々があるようです。

 しかしながら、これまで様々な国の運営の試行錯誤を行われてきたけれども、21世紀初頭の現在の段階では、いまだに世界共通の最も最善のスタンダード的な国の運営方法の統一というのは、なかなか難しいし、実際のところ、ほぼ無理であると考えてもよいのではないか、というように思われます。

 それというのは、そうしたそれぞれの国の主義主張というのは、現在の世界の様子を見てもある程度わかるように、はっきり言って、それぞれの国で一生懸命生きてきた何百万、何千万、何億もの人々にとっては、単なる国の主義主張というようなものではなく、その間の数年、数十年、場合によっては、百年近い年月の間、「自分達は、ずっと一生懸命、こうやって暮らしてきたんだ」「自分の国には、こんな王様や政治家がいて、こんな繁栄や衰退の歴史を経てゆく中で、自分は何とか、こんな仕事をして、子供を育て上げてきた」「外国にはたくさんいろいろな国があるらしいが、とりあえず今日も自分達は、こんな生活の営みをして生きてゆくしかないんだよな」などというような感じで、多くの人々の人生のかなり切実な体験の積み重ねの上に成り立っているようなところがあるからなのです。

 そうすると、たとえ、どんな理想的な良い宗教や思想ややり方のようなものがあったとしても、「いや、うちの国には何もないので、とりあえず、毎日の生活だけで手一杯なんだ」「先進国の人々には当たり前でも、うちの国の大部分を占める農村だと、そんなやり方はとても無理だな」「正直言って、うちの国は、ちょっと荒れた感じの人達が多いので、そういう話は、なかなかわかってもらえないだろうな」、さらにもっとひどい状況になると、「うちの国で、そんなこと言ったら、どんな目に遭わされるか、わからないので、静かに黙っているしかない」などというような感じで、一見、どんなに非常に素晴らしい宗教や思想ややり方のようなものがあったとしても、そう簡単には、なかなか受け入れてゆけないような国々も、結構あったりするものなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2022年12月27日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済



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