それでは、そうした近現代の国々の社会では、そうした物やお金や土地などの所有権を巡って、争いが発生した場合、いったい、どうしているのか、というと、だいたい次のようなことが言えます。
古代や中世の時代には、王や貴族(武士)のような人々が、強い武力を持っていて、彼らの特権や財産や、彼らの支配している土地を守りながら、そこに住む人々を統治していたので、そうした王や貴族のような人々が、そこに住んでいる人々の様々な利害関係を調整したり、また揉め事のようなことがあれば、きっちりと決裁していることが多かったようです。
それが近現代に入ると大きく変わってきて、そうした民主主義の国々では、それぞれの人が大きな自由や人権を持っているだけでなく、そうした人々の中から政治家を選んだり、また役人や警察官や軍人や裁判官なども出して、国家を運営するようになっていったので、それゆえ、もし他の人のお金や物などを盗むような不当のことをする人がいた場合には、警察が捕まえたり、公けに訴えたりすることで、法律に基づいた公正な裁判できっちり決裁をつけて、罰されるようにしたり、また、外国から不当な侵略を受けた場合には、軍事力を行使して、きっちり阻止するような社会の仕組みに大きく変わっていったわけです。
それから、そうした法律に基づいて、それぞれの人が持っている物やお金や土地などの所有権を明確化すると共に、もし、そうしたものが不当に他の人に侵された場合には、いったい、どう対応すればよいのか、また警察や役所など、どの行政機関が関与して、しっかり解決してゆけばよいのか、ということも、かなりきっちりと明確化されるようになっていったわけです。
Cecye(セスィエ)
2022年6月17日 9:03 PM, 宗教、道徳 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 経済 / 軍事