2、たいてい世間では、宗教的な教義に関する記憶力や理解力や、説明の上手さのことを「悟り」とすることが多かった
二つめは、これも人間の知的な向上と非常に密接に関係しているのですが、たいてい世間では、非常に膨大な宗教聖典のようなものがあったとすると、そうした内容の隅から隅まで非常に精通していて、そして必要に応じて、その時々や場所において、最も適切と思われるような言葉を、すらすらと言ってのけたり、あるいは、相手の状況や理解力に応じて、簡単に噛み砕いて、上手に教えることができるような人のことを「悟っている」と言っていたのではないか、ということです。
ですから、こうした場合の「悟り」の意味は、確かに非常に霊的な内容に関わるようなところはあるのですが、どちらかというと、現代人が考えるところの、そうした宗教的な教義に関しての記憶力や理解力、あるいは説明の上手さのことを「悟り」と呼んでいたのではないか、というように思われます。
Cecye(セスィエ)
2021年3月11日 9:03 PM, インド思想、ヒンドゥー教 / スピリチュアリズム、霊界 / 仏教 / 宗教、道徳 / 知恵、正しさ