それというのは、現在、大企業になっているような企業であっても、最初の頃は、こうした感じでベンチャー的な形で始めた企業がほとんどであるし、また経済的に成熟した社会では、どの企業であっても、常に次の成長の芽になりそうな新しい新規事業を育ててゆかないと、末永い企業の存続はなかなか難しいようなところがあるからです。
それゆえ、そうした経済的に成熟した国であればあるほど、こうした形で積極的に新しく提案したり、挑戦しようとするような人や集団を、いろいろな形でサポートしたり、応援したりしてゆくような社会にしてゆく必要があるのではないか、と思われます。
残念ながら、こうした新しい提案や挑戦は、たいてい全部が全部、うまくいくことはほとんどなくて、その企画の良し悪しや、その人のやる気や能力の良し悪しというよりも、資金や技術的な問題や、いろいろな権利関係の問題や、時流の問題などで、なかなか、うまくいかないことも多いようです。
しかし、そうした新しいことに取り組んだ人や組織というのは、その間にいろいろな経験やノウハウを蓄積していることが多いものなので、こうした新しい提案や挑戦の場合には、たとえ、ある程度の期間を経てダメだったとしても、決して結果主義にはならずに、「残念ながら、今回はダメだったけれども、この経験やノウハウは、次に活かせる財産になっているはずである。だから決して、完全にすべてダメだったなどというような評価はつけずに、ある程度の結果が出て、ダメなら、わりとあっさりした態度で、次の新しい提案や挑戦に切り替える」というような、わりとドライな判断や、次の行動への切り替えが、とても大事なのではないか、というように思われます。
Cecye(セスィエ)