三つめは、これは日本人は結構形に弱いので、すぐに騙されやすいトリックになるのですが、特に身分社会だと多いのですが、本当は下の身分の非常に優秀な人が考えたことを、あえて上の偉い人が作ったり、考えたり、命令したことにすることによって、そうして出来上がったものに非常に強い権威や命令権のようなものを持たせようとすることがあるのですが、こうしたものをあまり強く信じすぎていると、これまで述べてきた大日本帝国の問題とほぼ同じような形で、どこかの段階で、そうした組織の頂点に立っている人間にあまりに大きな権威や権力が集中しすぎるようになって(つまり元々、それほど大きな能力があるわけではない、ごくごく少数の人間にあまりにも大きな権威や権力が集中しすぎてしまうことによって)、そうした国家や組織全体が崩壊してしまうことがあるので非常に注意が必要です。
ですから、こうしたケースの場合には、できるだけ、いったいどの人がどんな提案をして、どのような成果を上げたのか、また、うまく行かなかった場合には、どのような失敗したのか、それから、それは客観的に見て、どの程度のレベルのもので、どのような評価をすべきなのか、ということを常にある程度明らかにしておくことが、より末長い国や組織の繁栄を目指す場合には、とても大切になります。
Cecye(セスィエ)