⑤人間らしい心のこもった手作りの価値を再発見する
五つめは、これは時折、あちこちで述べられているような内容になるのですが、物質的に豊かな社会になってゆくということは、とにかく、あっちに行っても、こっちに行っても、非常にバラエティー豊かな物やサービスで溢れた世界になってゆきつつあるということなのですが、要は、かえって、そうした時代にこそ、簡単な素朴な物でよいので、自分で何か手作りの品を作ってみるとか、毎日使うようなものは、あえて格安品にせずに誰かが丹誠込めて、作ったような少し値段の張るような物にしてみるとか、毎日、単なる機械やロボットのような自己認識にならないように、できるだけ常に真心を込めて、何かに打ち込んでみたり、少しでも何らかの新しい発明や発見や工夫を心掛けてみるとか、何らかの芸術やスポーツを趣味にしてみるとか、いつも何か新しいものを学んだり、体験するようにしてみるなどというように豊かな物に満ち溢れた時代には、常に自分の意思で主体的に、より人間らしい創造的で新鮮な学びや体験を心掛けてみるような生き方をしてゆくことが、とても大切なのではないか、ということです。
Cecye(セスィエ)