二つめは、これはよくある話になるかもしれないのですが、そうした何らかの強い衝動のようなものがあったとしても、様々な理由で、そう簡単に動けない場合には、あえて何もしない、別の何らかの行動をして気を紛らわして、そのままにしておくというような方法もあります。
それというのは、人間の心理というのは不思議なもので、本当は全く違った潜在欲求があるのに、それが全く別の形で表面意識に強く沸き上がってくることもあるので、そうしたケースの場合には、とりあえず、その時に自分ができるようなことを片っ端から、いろいろやってゆく間に、そうした強い衝動のようなものがすっかり消えてゆき、やがて自分が、本当に発見したかった、あるいは、本当に表現したかった別の何かが見つかるかもしれないのです。
つまり世の中には、非常に感情が動揺しやすくて、すぐに怒ったり、訳のわからない言動をするような人がいるものなのですが、実はそうした人の中には、潜在意識的には全く別の何かを表現したくて、一生懸命、身の回りの誰かを責め立てたり、全く関係のない言動をしていることもあるので、そうした場合には、その人の心の奥にある別の潜在衝動の方を何とかしないと、なかなかうまく行かないこともあるということです。
Cecye(セスィエ)