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世界の裏側に潜む「イデアの世界」の秘密について Part 6

 第三には、これは、かなり変わった話になってしまうのですが、ここまで述べてきたことからも、よく分かるように、実は、イデアの世界には、よく夢や空想の世界で思い描くような、単純素朴な「至福の世界」のような要素と、それとは、かなり対照的な、恐怖や狂気に満ちた暗黒世界のような要素の、大きく二つの要素があるのですが、その奥には、さらに光とも闇とも言いがたいような、何とも言えない、底知れぬ、ある種の「超深層闇(やみ)世界」のような領域があるのです。

 この超深層闇世界のような領域に関しては、多くの人々の悪夢の話や、あるいは、正気を逸脱した精神病患者の証言や、さらには、一部の、そうした闇の領域に詳しい、霊能者のような人々の説明で、多少、分かることもあるのですが、実際に調べてみると分かるのですが、その超深層闇世界のような領域というのは、光と闇や、幸福と不幸や、快楽と苦痛や、正気と狂気といった、かなり正反対の対照的な要素が、何もかも一緒くたに入り乱れているようなところがあるので、現在の段階では、地球上の宗教や学問や医学でも、まだまだ、ほとんど分かっていないような状況になっているのではないか、と思われます。

 さて、相変わらず、怖いもの知らずの、このブログでは、こうした地球上の歴史でも、また、宇宙の歴史でも、ほぼタブー中のタブー扱いされてきた、この超深層闇世界についての解説を進めたいと思うのですが、その前に、少しだけ、ちょっとした前置きを述べておきたい、と思います。

 これは、かなり分かりづらい難しい概念なので、短い寓話(ぐうわ)を用いて、説明してみたいと思います。

 

1、いにしえの時代の、理想郷と大迷宮の寓話

 今みなさんの前に、これまで、何百年、何千年に渡って、誰が入っても、入ったまま、一度も出てきたことがない、また、その後、どうなったか、ということすら全く分からない、大きな大きな迷宮のようなものがあるとします。

 当然、そんな、とんでもない大きな迷宮があれば、誰も、そこに入ろうとはしないはずなのですが、仮に、その世界の伝説では、その大きな迷宮を越えた先には、永遠に年をとらない、不老不死の楽園がある、とか、その迷宮を通り抜けた先には、ありとあらゆる快楽や悦びを、この世の終わりまで、絶えることなく味わうことのできる、永遠のパラダイスがある、というような、非常に魅力的な伝説があるとします。

 そうすると、これが、現代のように、多くの人々が、それほど飢えることもなく、ある程度、満ち足りた生活をしているような時代であれば、たとえ、そのような話があっても、誰も、そんな危険な迷宮に魅力を感じることもないのでしょうが、ところが、仮に、それが一昔前の時代で、多くの人々が、ほぼその日暮らしで、飢えや乾きが、半分日常だったような時代に、そうした迷宮の伝説があったとすると、おそらく、時折、街や村の中の一部の変わり者や知恵や勇気のある者達は、こぞって、そうした迷宮の中へ、一か八かの人生の賭けに出て、次々と旅立っていったのではないか、ということなのです。

 それでは、その迷宮の中は、いったい、どうなっているのか、というと、これが、市販の映画や物語のストーリーであれば、もっと詳しく、面白おかしく説明するのでしょうが、残念ながら、これは、そういう話ではないので、いつものように、簡単に結論だけ、淡々と説明してゆくと、大きく五つのトリックがあるようです。

 一つめは、知恵のある者には、その者とほぼ同等の知恵ある者が現れ、その者を惑わそうとし、武術に秀でた者には、その者とほぼ同等の武術に秀でたものが現れ、その者を惑わそうとし、また、正直で誠実な、愛に溢れた者には、その者とほぼ同等の、いっけん、正直で誠実そうな、愛に溢れた者が現れて、その者を惑わそうとする、などというように、常に、その者と、いっけん、ほぼそっくりの同等の者達が、次々と現れては、その迷宮から出れなくなるように、ありとあらゆる妨害やかく乱を行ってこようとするようです。

 二つめは、これは、もっとややこしいのですが、よくある迷い道とほぼ同じように、その中に入ると、さまざまな秘密の仕掛けで、すぐに方向音痴になっていまい、自分が、どちらに進んでいるのか、よく分からなくなって、途中で、すっかり困り果て、疲れ果ててしまう、というようなトリックです。

 三つめは、これは、もっとややこしいのですが、途中で、いかにも善良そうな道案内の協力者のような人物や妖精のようなものが現れてくるのですが、彼らが、間違った道案内を繰り返すことによって、さらに大きく道に迷うことになり、結局、全然、出られなくなってしまう、というようなトリックです。

 それから、四つめは、これは、さらにややこしいのですが、途中で、おいしそうな、ご馳走やお酒やお金や異性などの誘惑に負けて、たくさん食べたり、飲んだり、あるいは、贅沢したり、遊んだりしているうちに、いつの間にか、自分の意識が倒錯して、訳が分からなくなってしまい、そのうち、自分が、いったい、何をしにきたのか、だんだん、よく分からなくなってしまう、というようなトリックです。

 五つめは、これが、最も難しいのですが、そのような形で、迷宮の突破を試みようとしている人の目の前に、小さい頃、死に別れた父母や兄弟姉妹であるとか、若い頃に別れた恋人や親しい友人であるとか、自分が、ものすごく尊敬している神々や師匠であるとか、それから、過去や未来の自分自身の幻や、死後、黄泉の国に彷徨う未来の自分の霊のようなものが、次々と現れてきては、「あの時、お前がこうしていれば、私達は、こんなに苦しまなくても良かったのに・・・」、とか、「お前は、なぜ私を見捨てたのだ」、とか、「あなたが恋しい」、とか、「あなたが憎らしい」、とか、「今、お前がやめれば、こんな苦労はしなくて良かったのに・・・」、とか、「助けてくれ!」、とか、「私達の言う通りにしてくれ」、などというように、さも心を打ち、心を迷わせるようなセリフを、次から次へと聞かせられるうちに、最初の自分の志が、だんだん、すっかり何が何だか、よく分からなくなってきてしまうようになるのです。

 そして、そのような、かなりの混乱体験の中で、何度も何度も同じような道を、繰り返し回っているうちに、すっかり疲れ果て、飢え渇いて、ついに息絶えてしまう、というような末路を、大勢の人々がたどることになる、というようなトリックになります。

 つまり、ここでドライに結論だけ言うと、こうした、かなり凝りに凝ったトリックのある大迷宮がある場合、はっきり言って、そこに足を踏み入れた者は、ほぼ全員、途中の障害や誘惑に負けて、誰一人、出口までたどり着くことができない、というような状況になるのですが、ところが、その迷宮には、さらに、そのような形で亡くなった死者までも、永遠に翻弄し尽くすような、とんでもないトリックが仕掛けられているのです。

 そのトリックの中身を、大まかに述べると、だいたい、次のような三つの内容になります。

 一つめは、普通、たいていの人は、死ぬと霊界に行くはずなのですが、その迷宮には、不思議な仕掛けがあって、その迷宮で彷徨ううちに、いつの間にか、本当の霊界のことは、すっかり忘れ果ててしまい、そして、その迷宮にちなんだ、不思議な精霊の世界のことを、死後の永遠の住処(すみか)のように、すっかり誤解してしまうように作られている、ということです。

 二つめは、これも、とても不思議な話なのですが、その迷宮の中で、いろいろな人々と出合い、いろいろなことを見聞きしたり、体験したりしているうちに、すっかり人生観が変わってしまい、いつの間にか、その迷宮の先の理想郷のような世界だけが、この世の最高の楽園であると深く信じ込んでしまうようになる、ということです。

 それから、三つめは、これも、たいへん不思議な話なのですが、その迷宮を長く彷徨っているうちに、いつの間にか、真偽や善悪や美醜の価値観も含めた、この世の常識と、その迷宮の中のルールが、すっかり入れ替わってしまい、「この世の物がすべて幻で、その迷宮の中の物がすべて現実である」、とか、「無いものがある物で、あるものが無いものである」、などというように、この世と全く正反対の価値観や存在認識のようなものを、すっかり心の奥から信じ込むようになっていってしまう、ということなのです。

 つまり、もっと、わかりやすく言うと、その迷宮の中に入ると、それ以前のこの世の生活のことなんて、すっかり忘れ果ててしまい、その迷宮の先の、かなり特殊なユートピア世界のことだけを、あたかも、この世で最高の理想郷であるかのように深く信じ込むようになると共に、死後も、普通の霊界には行けずに、ずっと、その迷宮か、その迷宮の先のユートピア世界だけに留まろうとするようになるのです。

 そして、やがて、その迷宮以外の人々からは、その人は、だんだん、薄ぼんやりとした蜃気楼のような存在となり、この世からも、霊界からも、すっかり、いなくなってしまう、というような、言ってみれば、究極の人間蒸発ブラックボックスのような場所になっている、ということなのです。

 

 続く・・・

 

 

 追伸

 前の記事も、「ちょっと、楽しい金曜日に載せるには、怖いかな」、と思って、今日の記事と一緒に載せたのですが、今日の記事も、ちょっと深すぎるかもしれないので、何となく、怖い感じのする人は、別の軽そうな、楽しそうな記事を読むなどして、適当に薄めてください。

 たいてい、四次元以下の世界のルーツというのは、だいたい、こんな感じです。

 

 続きは、来週になります。

 

Cecye(セスィエ)

2013年6月1日 9:09 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観



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