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「愛」について Part 7

2、人間の心の奥には、ある種の自己破壊欲求のようなものが潜んでいるようなところがあるので、そうした惨禍を避けるために、若いうちには、多少、大変な体験と、多少、贅沢な体験の両方を体験しておいた方がよい

 第二には、これは、少し変わった話になるかもしれないのですが、私が観察するに、残念ながら、多くの人々や生き物達の心の奥には、ある種の自己破壊欲求、というか、ある種の自己消滅願望のようなものが、まだまだ、かなり根強くあるように思われるので、こうした状況であると、実は、多くの人々は、潜在意識的には、みすみす、自ら自身を最も不幸に陥れるために、わざわざ、こうした愛の誤解や行き違いを通して、現実に、さまざまな不幸な状況を作り出してゆくことがあるようなのです。

 つまり、世の多くの人々の潜在願望の中には、まだまだ根強く、「何らかの機会において、ちょっとした不幸な状態になって、心の中の、もやもやした状況を楽しみたい」、とか、あるいは、「かなり良い事が続いていたのに、ちょっとしたミスをすることによって、あえて、他の人々から、怒られたり、けなされたりするような、悲惨な状況になってみたい」、というような、少し冷静に考えてみると、はっきり言って、何が何だか、よく分からないような、自ら自身の手で、もっともっと不幸を体験してみたい、というような、かなり異常な自己破壊欲求のようなものがある、ということなのです。

 さて、これに関しては、いったい、いかなる解決策を考えるべきなのか、というと、はっきり言って、これは、その本人自身が、心の底から、そうした自己破壊願望のようなものを願っている場合には、たとえ、周りの人々から、いろいろな手立てをしても、なかなか止められないようなところがあるのですが、それにも関わらず、もし、当人が、次のような二つの知恵を得れば、そうした状況は、かなり改善される可能性があります。

 

①どんなに悲惨な大変なことであっても、人間は、実際に体験していないことは、何となく魅力に感じることもあるようなのだが、それを、実際に体験した後には、それほど魅力に思わなくなるような、妙な性質があるようなので、若いうちに、多少は、大変な体験を、直接、自分の身で体験するか、身近な出来事として、知っておいた方が良いようなところがある

 まず一つめの知恵は、これは、少し変わった話なのですが、伝染病を予防するための予防注射の原理ではないのですが、例えば、若い時に、あえて、普通は、こんな大変なことは体験しない、というような、ちょっとしたサバイバルのような体験をしてみたり、あるいは、「こういう悲惨で惨めな生活は、嫌だな」、というような人々の生活を、ごくごく身近に見るような体験をしていると、人間というのは、げんきんなもので、単に人づてに聞いただけである、とか、あるいは、まだ、自分が体験したことのないような未知の体験には、思わず、何とはなしに興味を引かれてしまうようなところがあるのですが、ところが、現実に、もうすでに自分自身が、ある程度、体験したことがある、とか、あるいは、自分としては、もう飽きるほど身近に見た、というような不幸な現実の体験や、あるいは、そうした不幸な現実の疑似体験のようなものがあると、ある種の予防注射のようなもので、「もう絶対に、あんな不幸な体験は、嫌だ」、とか、「ああ、昔、身近に見た、あのとてつもなく、きつい、大変な体験なら、絶対にご免だ」、とばかりに、ほぼ反射的に、そうした不幸な出来事を避けて、できるだけ、自分も周りの人々も幸福であり続けるための選択をするようになるようなところがあるのです。

 つまり、よくある世間的な喩えで言うと、本当に貧しい、大変な体験をしたことのある人は、「二度と、あんな不幸な体験は、嫌だ」、と言うが、そうした体験をしたことのない、貴族や大金持ちのような人々は、「質素な、何もない生活も、風情があってよい」、などと言うようなことがあったり、あるいは、どん底からはい上がるようにして、成功した人は、慎重に慎重を重ねるように、わりと失敗しづらい選択や行動をし続けるような性質があるが、生まれた時から、リッチな何不自由ない生活をしてきた人は、ちょっとした拍子に油断して、大きな失敗をしがちである、というような話に通じるようなところがあるのですが、要するに、人間というのは、漠然とした、不幸や悲しみであるなら、「どんなものなのか、一度は、体験してみたい」、などと思ったりするようなところがあるのですが、ところが、現実に、そうした不幸や悲しみを体験した人は、その後、そうした不幸や悲しみに遭遇するような状況を、ほぼ反射的に避けようとするような性質がある、ということなのです。

※これは、あくまで、人生の予防注射のような意味なので、何も、毎日毎日、ずっと不幸な体験をし続けるような必要は全くないので、基本的には、「幸福主義」的な人生観が、最も良いと思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年12月17日 9:03 PM, 愛について



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