Light Symbol

多数決の原理について Part 3

 それでは、こうした多数決の原理の弱点を補うためには、いったい、どうすればよいのかというと、これは、はっきり言って、極めて難しいとしか全く言いようがないのですが、大まかな解決策を述べると、大体、次のような二つの内容になります。

 

1、非常に権力の強い大統領のような役職を決める際には、ともすれば、烏合の衆になりがちな政治の素人の意見は直接、政治には反映させずに、まずは国中を細かいエリアに分けて、それぞれのエリアの中から、その地域の良識や知性や成功者の代表のような人物を選んで、その上で、そうした人達に多数決をしてもらって、間接的な形で国家権力者を決める手法が考えられる

 まず第一には、これはアメリカの大統領選挙などでは、もうすでに、かなり昔から行われているような方法になるのですが、要するにアメリカの大統領のような国や世界の命運を左右するような超権力者を選ぶ際には、もう素人の見る目なんて全く信用せずに、そうした大統領選びのプロみたいな人物に任せるのが一番なのではないか、というような考え方になります。

 つまり、そうした選挙では、場合によっては、すぐに烏合の衆になりがちな多くの人々の直接の意見の反映なんてさせないで、まず最初にそうした大統領選びのプロみたいな人物を、多くの人々の間で、よくよく慎重に選んだ上で、そうした大統領選びのプロのような人物が投票することによって、少し間接的な形で大統領を決めようとするようなシステムになります。

 それというのは、アメリカみたいに大きな国だと、もう市民に勝手に好きなように大統領に立候補させていると、何千人でも何万人でも大統領候補が出てきて、国民の側では、全く選びきれないような状況になってゆきがちなので、それゆえ、そうした国民が直接、大統領を選挙で選ぶような馬鹿な真似は止めて、そうではなく国中を、その時々の人口比などに基づいて、ある程度の広さごとに区切って、そうしたある程度の広さのエリアの中から、その地域の人々が、「この人なら企業の経営者や地域の名士だし、きっと、まともな大統領を選んでくれるだろう」とか、「この人なら有名な学者や政治評論家だから、ちゃんとした大統領を選んでくれるんじゃないかな」というような人を、あらかじめ間接的な形で選挙で選んで、その上で、そうしたそこそこの広さのエリアから選ばれた地域の名士、というか、地域の顔、というか、地域の良識や知性や成功者の代表のような人物に多くの人々に代わって、一番トップの大統領を決めてもらうというような方法になります。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2011年10月14日 9:11 PM, 政治 / 社会、文化



«

»

おすすめ記事

過去の記事