9、人間の知性と人間性の間の多少、複雑な関係について
九つめは、ここでは、知性と人間性の関係について、さらに深く様々な観点から考えてゆきたいと思います。
先ほどから様々な観点から述べてきているように、人間は知性を高めると、いろいろなことがわかるようになるし、またその結果、自分自身の様々な悩みや問題を解決できるようになるのみならず、他の人々の様々な悩みや問題も一緒に解決できるようになったり、さらには他の人々への理解力や包容力が増して、人格的にも向上するようなところがあります。
ところが、確かに一般的には、知性が高まることで人間性も向上することが多いのですが、時々、知性が高まったことで、逆に他の人々にわからないように様々な犯罪行為をしたり、自分の失敗や落ち度がわからないように、いろいろと上手に画策できるようなところもあるわけです(たいていは、そうした間違いや失敗がないように、知性を使うことが多いとは思うのですが・・・)。
それゆえ、一般に知性が高くなると、人間性が向上することは多いのですが、時には、そうした知性が高くなったがゆえに、それほど知性が高くなければ、できなかった非常に高度な犯罪や不正が可能になったり、また一見、多くの人々に非常に褒められたり、評価されたりするような状況にしておきながら、裏で多くの人々を欺いて、陥れたり、苦しめたりすることもできるようなところもあるわけです。
そうすると、こうした状況において、知性を高めることと、人間性を高めることに関して、いったい、どのようなことが言えるのか、というと、だいたい次のようなことが言えます。
Cecye(セスィエ)
2020年11月20日 9:03 PM, おすすめ記事 / 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 成功論、繁栄論 / 知恵、正しさ / 社会、文化