③常に物事の良い点や豊かな面を見つけて、幸せな心で生きる
三つめは、毎日、物事の足らざることばかりに目を向けて、不平不満を言ったり、怒ったりするのではなく、できるだけ物事の良い点や豊かな面を見つけて、幸せな心を生きることが、とても大切になります。
これは昔の言葉で言うと、「足ることを知る」とも言うのですが、要するに毎日、自然の恵みや、人々や生き物達の働きや、それらを陰から見守る神仏の働きに感謝しながら、できるだけ穏やかで満ち足りた感謝の気持ちで生きることが、とても大切であるということです。
④お互いに尊重し合い、愛し合い、生かし合うような調和した人間や生き物達との関係を心掛ける
四つめは、これは、あまり言われることは少ないのですが、できるだけ他の人を責めたり、いじめたり、争ったりせずに、相手の良い面を褒めたり、日頃の働きを素直に認めて、感謝やねぎらいの言葉をかけたり、さらには、相手の働き相応の感謝の行為や金銭の支払いを行ったり、何らかのご褒美や報酬を与えることは、とても大事な感謝の行為だと思われます。
現代は多少、経済社会が行き過ぎているようなところがあって、多くの人々が、社会的な地位や名誉やお金の値段だけで、人や物の価値を計りすぎているようなところがあるのですが、時折、もっと人間的な原点に立ち返って、単なる値段の高さや低さだけでなく、「その物を作ったり、その行為をするために、いったいどんな人達が、どのような気持ちで、どれだけ努力して働いたのか」とか、「これは日本のような先進国では、ほんの数百円程度のとても安い品物なのだが、ほんの一昔前までは、数千円、数万円分の価値、というか、人の手間暇や労働によって作られていたもので、実際、現在も発展途上国では、それくらいの値段で売られているものなのだ」とか、「これは確かに、せいぜい数千円、また場合によっては、ほとんど、ただで手に入る品物や情報にすぎないのだが、本当はその品物や情報は、使い方によっては、何万円、何十万円の価値があるし、また、そうした品物や情報を提供している人は、実際、それくらいの苦労や努力をして、そうした品物や情報を提供しているのだ」とか、「人間には、単なる家畜や作物や商品にしか見えないかもしれないけれど、元々の自然界では、その生き物も一生懸命生きている立派な一つの生命なので、そうした生命を食べたり、利用したりする時には、しっかり感謝して、食べたり、利用したりするべきなのだ」とか、「仕事というのは、単にお金を稼ぐものではなく、真心や感謝や愛の気持ちで、お金以上の価値や、幸せや豊かな体験を生み出す尊い愛の行為なのだ」とか、「お金は大切だが、人間の命や幸せや、時間やゆとりは、それ以上に大切なのだ」というような、人間としての原点に立ち返る必要があるのかもしれません。
つまり、現代人が生きる上で、確かにお金や財産というのは、とても大切なものなのですが、それ以上に大切なのは、人間としての愛や幸せや豊かさなのであり、それゆえ、できるだけ他の人々と関わる時には、お互いに文句を言い合ったり、争い合ったり、苦しめ合うような関係ではなく、お互いに一人の人間として認め合って、相手の働きや心遣いには、それ相応の感謝や悦びや、ねぎらいの言葉を伝えたり、それ相応の報酬やご褒美を与えるような人間的な関わりを持つことが、とても大切なのではないか、ということです。
Cecye(セスィエ)