それでは今後、いったい何を正しさとし、何を間違いと考えてゆけばよいのか、というと、私が考えるには、次のような五つの内容が、とても大切なのではないか、というように考えております。
①正しいか、間違っているか、ということの基準は、その人自身も含めて、どれだけ多くの人々や生き物達が幸福となり、利益を得るか、また、その人自身も含めて、どれだけ多くの人々や生き物達が不幸にならず、損失を被らずに済むか、ということである
まず第一には、これは、昔からの宗教や道徳で説かれていたような単純至極な掟や決まりのような概念というよりかは、どちらかというと、幸福価値に基づく、ある種の「バランス主義」に近いような考え方になるのですが、基本的に「正しいか、間違っているか」ということの基準は、「その人自身も含めて、どれだけ多くの人々や生き物達が幸福となり、利益を得ることができるか」、あるいは、「その人自身も含めて、どれだけ多くの人々や生き物達が不幸にならず、損失を被らずに済むか」ということに尽きているのではないか、ということです。
②その人個人も含めて、他の人々や生き物達が、被害や損害を被るような行為は悪である
第二には、これは当然のことですが、もし、その行為をすると、その人個人のみならず、他の人々や生き物達が、被害や損害を被るというような行為に関しては、原則、単なる間違いというよりも、「悪」と判断して良いのではないか、ということです。
ですから、この場合には、特にことさら「正しい」、「正しい」というような主張は不必要なのですが、要するに世の中には、「これだけは、みんなが困るから、やらないでくれ」というような禁止事項が、どうしても存在するということです。
※昔のように自然に対する人間の影響力の小さかった時代と違って、現代だと、人間による行き過ぎた自然環境の破壊は悪になると思われます。
Cecye(セスィエ)
2012年11月11日 9:03 PM, 知恵、正しさ