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職業と人生 Part 67

 二つめは、これは少し複雑な話になるのですが、世の中というのは厳しいもので、どうしても非常に大勢の人々が暮らしている社会の中では、どこかの誰かが、非常に厳しく大変な上に、それほど社会的な評価や賞讃を受けられるわけでもないし、また後々結果としても、正当に報われるかどうかさえよくわからないような、縁の下の力持ち的な仕事をやらなくてはいけないような状況になることがあるものなのです。

 実際、非常に多くの人々が幸福と繁栄を享受している、この現在の社会というのは、現代のみならず、遥か大昔の過去の時代からの、そうした社会の影で様々な困難や苦労を引き受けてきた、数多くの名もなき人々の永々とした努力の賜物であるようなところがあるのですが、ただ、いつまでもそうした人々が、常に社会の影のような存在のまま埋もれてゆくような状況が続いてゆくということは、はっきり言うと、一見、多くの人々にとっては、非常に幸福な社会のように見えるかもしれないけれども、ある意味で表には見えないような形で、そうした社会の裏にたくさんの奴隷のような人々がいる、目に見えない奴隷制の社会が成り立っているのと、全然変わらないのではないか、ということなのです。

 ですから確かに現在も、そして、おそらく、この先の未来も、そうした形で私達の社会には、その時々の社会を支えるために、影で身を粉にして働く人々が大勢いるような状況になるかもしれないのですが、たとえ、そうした社会であったとしても、できるだけ、そうした社会の陰で、多くの人々や生き物達のために一生懸命努力する人々を見つけて、励まし、賞讃するような社会のあり方を目指すと共に、できれば、そうした人々の苦労を、少しでも多くの人々で分かち合って、減らして、できるだけ多くの人々が、明るく幸せに生きられるような社会にしてゆくための努力を積み重ねてゆくことが、とても大切なのではないか、ということです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年8月19日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 成功論、繁栄論 / 社会、文化



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