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戦前戦中の「大日本帝国」と戦後の「日本国」の違いについて Part 7

 第四には、みなさんもよくご存知のように戦後の日本は、非常に教育熱心な高度な科学技術大国のようなところがあるのですが、ところが戦前戦中の日本は、大多数の人々は非常に低学歴で、一部の軍事や産業の技術を除いて、それほど高度な科学技術はなかったということです。

 それというのは、戦前戦中の日本の重要な科学技術は、それ以前の時代とほとんど同じように相変わらず、欧米から導入されたものがほとんどだったようなので、はっきり言うと、現在のような非常に科学技術のレベルが高い日本のイメージというのは、一部のものを除いて、戦後、特に日本が欧米に向けて、たくさんの車や電気製品を輸出するようになった後の話なのではないかということなのです。

※有名な「ゼロ戦」の最も大事な部品であるエンジンも、当時のアメリカのコピー品のようなものだったので、そもそも最初からアメリカやイギリスを相手にしての長期戦は、かなり無謀だったのではないでしょうか・・・。

 それから戦後の日本では、たいてい高卒か、大学卒の学歴を持っている人がほとんどなので、かなり高学歴の人が非常に多いのですが、戦前戦中の日本では、現在の日本人の感覚で言うと、ほとんどの人は、当時の小学校(尋常小学校)や中学校(高等小学校、14歳まですが)卒業程度の学歴の人ばかりだったということです。

 ですから日本が、現在のような非常に教育熱心な国に大変化したのは、戦後になってからのことです。

※戦前戦中の日本では、貧困などの経済的な問題で進学できない人が数多くいました。そして、そうした経済格差が間接的な原因となって、当時の社会的な潮流としては、一般に経済的に裕福な家の子供は高学歴となり、社会のエリート層を構成しやすくなると共に、またそれとは対称的に経済的に貧しい家の子供は、どうしても低学歴となり、社会の被支配者層を構成しやすくなるというような社会の状況になりやすかったようです。

※あと、そうした低学歴の人々が多い社会では、現在の日本以上に学歴のない人々から学歴のある人々への学歴信仰や学歴コンプレックスが強かったように思われるので、そうした社会の状況も、当時の政府の暴走に拍車をかけたように思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年6月27日 4:01 PM, 政治 / 教育 / 歴史 / 社会、文化



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