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アメリカ合衆国の繁栄とキリスト教の関係について Part 6

2、政治家を選ぶ際の基準は、聖書の時代の予言者や王ではなく、ここ数百年の間の民主制の時代になった後の立派な人物にした方が賢明である

 二つめは、これは現在も時折、世界中で大きな問題を巻き起こしているような内容になるのですが、いろいろな人々の言い分はいったん置いておいて、かなり単純にキリスト教の特徴を言い切ってしまうと、だいたい約2000年前のかなり大昔に、当時の巨大なローマ帝国の中のユダヤ属州では、かなりひどい悪政が行われていたわけですが、そうした時代に巨大な帝国からの独立を目指すわけでもなく、また悪政をやめさせるわけでもなく、新しい宗教的なメシアを信じることで心の平安を得て、そして、いつとはよくわからないような未来の天国的な世界の到来を信じて、日々、よい行いをしてゆこうというような教えだったのではないか、と思われます。

 ところが、それから二千年も経つ間に多くの人々の大変な努力の末に、気がつくと、そうした巨大な大帝国や王国のひどい横暴や悪政は、すっかり影を潜めていってしまい、そして現在の世界の大多数の国々では、国民が選んだ政治家が統治するような時代に変わってゆき、さらに特にアメリカでは、主としてキリスト教の人々が、彼らが最も自分の国にふさわしいと考えるような政治家を、多数決で自由に選べるような時代に大きく変わってきてしまったわけです。

 そうすると、ここで問題なのは、確かに多くのキリスト教を信じる人々の立場としては、できるだけ、キリスト教の教えに基づいた自分達の指導者を選びたいと考えるのは、よくわかるのですが、ただ、そうした自分達の指導者を選ぶ際の基準は、今から二千年以上昔のユダヤ属州や、古代イスラエルの時代の偉大な預言者や王などではなく、たとえ様々な試行錯誤の歴史を経てきたとしても、ここ百年、二百年ぐらいの間の民主制の時代になった後に、大きな成果をあげた立派な人物にしておかないと、はっきり言って、21世紀初頭の現代に生きる人々の感覚としては、かなり大きく期待を裏切るような結果になることがあるので、かなり注意が必要なのではないか、ということなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2021年2月3日 9:03 PM, イスラム教 / キリスト教 / ユダヤ教 / 仏教 / 宗教、道徳 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 教育 / 歴史 / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 軍事



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