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知ることと人間性の関係について Part 22

 ですので、一般に普通の多くの人々の感覚としては、「あの人は、すごく優しい愛のある人だ」とか、「ああ、あの人は、すごく良い人だ」とか、また逆に「あいつは、すごいケチだから」とか、「ああ、あの人は、とんでもない悪い奴だ」などというように、その人の愛情のあるなしや、人間性の良し悪しというのは、わりと簡単にわかりやすいようなところがあるのですが、ところが、私達の社会を最も大きく良い方向に変えてきたような人物というのは、そうした基準からは多少、はみ出る傾向があって、まだ、しっかりした成果が出ていない、その人の努力の途中経過の段階では、「あいつは、とんでもないバカだから」とか、「あの人は、とんでもない変人だから」とか、「あの人は、とんでもないホラ吹きの夢想家だから」とか、「あんな危ない人には、絶対付き合わない方がいいよ」などと言われて、散々けなされて、疎まれているようなことも、意外と多いものなのです(確かに多くのケースの場合、単なる奇人変人のような扱いのまま、人生を終えてしまうような人も多いとは思うのですが・・・)。

 ところが、そうした人の中には、しばらく時間が過ぎて、その人の研究成果や、新製品や新技術や、芸術作品などが、世の中の多くの人々にしっかりと認められるようになると、「あの人は、本当に偉大な理想を追求した偉人でした」とか、「あの人の研究のおかげで、本当に大勢の人々が救われ、幸せな生活ができるようになったのです」とか、「彼らが、大変な努力をして開発した、あの新製品や新技術のお陰で、現在の私達の社会は、本当にものすごく便利で豊かな社会に大きく変わったのです」とか、「当時は、誰も認めてくれずに、とんでもない批判をされていたのですが、今では、彼の作品は、ものすごい偉大な芸術であると評価されています」などというように、その人の本当の愛情の深さや人間性の素晴らしさがわかって、本当に天と地ほど違う評価を受けているような人も、時折いる、ということは、ある程度、客観的に理解していておいてもよいのかもしれません。

※おそらく、こうしたその人の仕事の本当の価値と、周りの人々の評価とのズレは、大昔になればなるほど大きかったように思うのですが、近現代からの市民の自由権の確立や、マスメディアやインターネットの発達などで、だんだん、そうしたズレは、昔の時代よりも少なくなってきているのではないか、と思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2019年6月7日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 愛について / 知恵、正しさ / 社会、文化 / 科学、テクノロジー / 芸術、美



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