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「愛」について Part 8

②長い人生を末永く、手堅く、幸福に生きてゆくためには、若いうちに多少大変な体験と、多少贅沢な体験の両方をしておくと、その後も、あまり大きな失敗を犯しづらいようなところがある

 二つめの知恵は、これは現在でも、一部のお金持ちのような人々しか、あまり知らないような話になってくると思われるのですが、大きな成功を収めて、結構大きな財産を築いた大金持ちのような人々のうち、その後も二代、三代とそうした財産の維持や拡大に成功した人々に共通している事項として、そうした人々というのは、二代目や三代目に当たる人々が、あとあと大きな失敗をしないように、たいてい次のような二つの家庭内の方針を立てて、それをきっちり守らせることが多いようなのです。

 一つめは、あとで財産を食いつぶすような、悪い意味での「おぼっちゃん」、「お嬢さん」にさせないように、ある程度の帝王学のようなものはしっかり身に付けさせるのですが、それと一緒に若いうちに、わざとちょっと厳しい大変な体験をさせて、そう簡単にいい気になって、大失敗したり、他の人の気持ちが分からない人間にならないように、かなり細心の注意を払って、いろいろな経験をさせていることが多いということです。

 二つめは、これは今述べたこととは反対で、たいてい、そうした大金持ちになると、普通の庶民には全く想像も出来ないような、ものすごく豪勢な贅沢の機会が何度も訪れることがあるので、いろいろな人々との付き合い上、そうした贅沢には、あらかじめ、ある程度慣れさせておくと共に、決して身の丈以上にそうした贅沢で身を持ち崩したりしないように、「ここまでは大丈夫だけれど、これ以上は危ないよ」とか、「いっけん、とても魅力的な、このとてつもなく心地よさそうな贅沢な体験は、せいぜい、こんな感じのものだから、自分の生活に余裕のある時以外は、あまり強く興味を持ったり、深入りしてはいけないよ」などというような話と実体験を、結構細かく教えていることが多かったりするものなのです。

 つまり大きな成功を収めて、大きな財産を築いた人々は、その後も二代、三代とそうした財産をしっかり守り、増やしてゆくために、たいてい子供には、それなりの帝王学のようなものを教えると共に、そう簡単には、絶対に失敗しないための、ある種の人生の予防注射のようなものをしっかり教え込んでいることが多いということなのです。

 そして、そこから分かるのは、人間というのは、まだ自分が体験したことのないような、何となく、もやもやしたよく分からないような未知の体験に関しては、それがたとえ、どんなにきつく苦しいものであっても、多少惹かれるようなところがあるのですが、ところが自分が、もうすでに嫌ほど体験した、あるいは、身近にたくさん見聞きした体験に関しては、それがどんなに魅力的で素晴らしいものであっても、それほど興味を示さなくなることもあるというような妙な性質があるようなので、そうした人間の性質に基づくと、要は、特に若いうちにいろいろな体験と、そうしたいろいろな体験に関する良い教訓話というものをある程度、よく知っているような人は、そうした自己破壊衝動、というか、潜在的な失敗願望のようなものを現実化しづらい、というようなある種の人生の知恵のようなものがあるのです。

※これは決して、豊かさや贅沢を全否定するような意味ではありません。

 

 続く・・・

 

 追伸

 ひょっとして、誤解されるといけないので、念のために書いておきますが、私自身は、そんな生い立ちとは全然無縁なので、個人的にそうした帝王学を学んだことも、また、そうした超豪勢な贅沢な生活をしたことも、特にないということだけ、付け加えておきます(誰も誤解しなかったかもしれませんが・・・)。

 

Cecye(セスィエ)

2012年12月18日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 宗教、道徳 / 愛について / 成功論、繁栄論 / 教育 / 知恵、正しさ / 社会、文化



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