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トランプ・ショックについて Part 8

来年以降のトランプ次期新大統領の政治の予想について

 さて、そうすると、次には来年以降、トランプ次期新大統領は、いったいどのような政治を行ってゆくか、ということが気になってくるのですが、おそらく、これまでのトランプ氏のビジネスやエンターテインメントでのキャリアから推測すると、次のような四つのことが言えるのではないか、と思われます。

 一つめは、経済関係になるのですが、はっきり言って、あのくらいのレベルの事業家になると、たとえ国家レベルになっても、自分の国のAという企業と、Bという企業と、Cという企業、それから海外のDという企業と、Eという企業と、Fという企業の現在の内訳、つまり現在の経営者や経営の方向性や、これまでの業績や利害関係などから、大まかな将来の予測は、だいたい、ある程度の話を聞くだけで、わりと短期間のうちに「こうすると、こんな感じの結果になるだろう」というような経済的な予測は、かなり正しく予測できるように思われることと、それから、もし途中で、うまくいかなくなったとしても、わりと早い段階で、それほど大きな損害が発生する前に切り返しにかかれるような能力は、かなり持っているのではないか、と思われます。

※トランプ氏の場合、単に一本調子で大成功した人物ではなく、途中でかなり手痛い失敗にあって、結構苦労したこともあったようなので、世間の多くの人々の見方と違って、表面的な言動はともかくとして、わりと手堅い経営者的な政治運営を行ってゆくのではないか、と思われます。

 そうすると、選挙の公約で掲げられていた「アメリカ・ファースト」について考えてみると、現代の経済というのは、グローバル(世界規模)なので、おそらく現在のアメリカで国際競争力の高い産業のある分野は、同じように比較的市場をオープンにしたままにしようとすると同時に、あまり国際競争力のない産業の分野は、何らかの形で多少、保護貿易的な措置をとるか、補助金を出すか、また場合によっては、かなり思い切った奨励策をとるように思われます。

 おそらく最初の段階では、多少あちこちで、ちょっと大変な状況になることはあるかもしれないのですが、長期的には、それ以外の国際的な金融政策をうまく使った場合には、多少形は変わったとしても、ある程度は現在の延長で、アメリカ国内の経済を優先的に良くしつつ、世界的にも、それほどひどい状態にならないような経済運営は十分可能だと思われます。

※あと不思議な話ですが、かつての大戦で敗戦国になった日本では、それ以前の時代のように軍隊や、軍隊に関わる産業で、たくさんのお金を使って国の経済を回したり、大きな雇用を抱えるような経済政策が全くとれなくなって、戦後は、国家の再建の必要性もあって、結構長い間、国策として、ずっと土木や建設にたくさんのお金を使って、大きな経済効果や雇用を生み出すような経済政策をとり続けていたのですが、現在のアメリカにおいて、そうした建設や不動産開発に関わる成功者が、次期新大統領に選ばれたということは、現在のアメリカでも、古くなったインフラの修繕や再整備も必要になってきているようなので、長期的には、軍事的な方面だけでなく、もう少し平和的な産業を中心にした国に変化してゆく時期に当たっているのかもしれません。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2016年12月12日 9:05 PM, コラム / 政治 / 社会、文化



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