Light Symbol

民主化や近代化の草創期の問題と、その解決策について Part 8

2、その国の経済が急成長する時代には、わりと短期間のうちに、お金や財産の性質が、著しく大変化してゆくことがあるので、注意が必要である

 二つめは、これは、少し前にも述べたことがあるのですが、実は、少し昔の封建主義的な社会から、民主制や近代的な社会になると、「お金」というものの性質が、経済の仕組みが、根本的にガラリと大きく変わってゆくために、かなり大きく違ったものになってしまうということです。

 大まかに要点だけ述べると、こんな感じになるのですが、要するに少し昔の封建主義的な社会の時代のお金というのは、その社会にある、例えば、金なら金、銀なら銀のような稀少価値のある物があると、それが即、単純に一定の価値を表していたわけなのですが、それが経済が発達してくるにつれて、大きく様変わりしてゆき、はっきり言うと、ある程度、経済が発達した途中の段階からは、金や銀の価値なんて、どうでもよくなってきて(一定の価値としての存在感は全く変わらないのですが・・・)、そうではなく、政府が、間接的な形で運営する中央銀行が発行している、もっとずっと安い紙や金属(最近だと、プラスチック製も多くなってきていますが)でできた「お金」の価値の方が、ずっと上がってくると同時に、それ以前の金や銀が即、お金だった時代のお金の流通量と比べると、圧倒的にものすごい量の紙や金属でできたお金が、大量に出回るようになってゆくのです。

 ところが、こうした経済がある程度、発達した段階の紙や金属でできたお金の性質というのが、それ以前の時代のお金の性質とはかなり違っていて、要するにその国が、ある一定規模以上の経済規模に発展している場合には、以前の数十倍、数百倍、数千倍の、かなりたくさんのお金が流通するようになったとしても、単に多くの人々が、そうしたお金を、日頃の仕事や生活の中で使ったり、貯蓄したり、運用したりするだけでなく、もっと莫大な量のお金が、国の関係機関や、国内外の金融機関を通して、どこかで投資や投機のために使われたり、他の国の準備通貨になったりするような形で、普通の国民には、よくわからないことが多いのですが、はっきり言うと、かなり大量のお金が、だぶつくような形で、あちこちで流通するようになってゆくものなのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2016年9月14日 9:03 PM, 政治 / 歴史 / 社会、文化 / 経済



«

»

おすすめ記事

過去の記事