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「陰陽説」について Part 38

②陰陽説が、その国や地域の支配概念になると、ある段階から、多くの人々の集合意識の中に、「何でも分割しないと気が済まない」、というような「二分割妖怪」のようなものが闊歩するようになり、その結果、あっちもこっちも分割し合っては、対立し、お互いに取り合い、傷つけ合うような、負の連鎖が続くようになると共に、さらに、その後には、ある種の「無」の宗教思想が、その国や地域を、実質的に支配するようになってゆく

 第二には、これは、もっと分かりにくい話になってしまうのですが、実は、こうした陰陽の二元論で、多くの人々が、いろいろな物事を考えるようになってゆくと、ある段階から、霊的に見ると、その国や地域の人々の集合意識の中に、「何でも物事を、まっ二つに分割しないと、気が済まない」、というような、言ってみれば、何でもかんでも、かなり強力な念力のようなもので、二分割、四分割、八分割と、バサバサと切り刻んでゆくような、一種の「二分割妖怪」のような、半霊的な存在が、その国や地域の人々の間を闊歩(かっぽ)してゆくようになるのです。

 その結果、いったい、どのようなことが起こるのか、というと、その国や地域の人々の間では、いっけん、非常に理にかなっているのだが、よく考えてみると、ちょっと行き過ぎの「二分割社会」、というか、非常に強固な身分社会のようなものが成立してきたり、あるいは、中央と辺境、とか、皇帝と奴隷、とか、特権階級と、虐げられる被差別階級、とか、学者階級と、字も読めない庶民、などというように、その国や地域のあちこちにおいて、かなり強力な分割が起きて、そうした、お互いに分割された人々の間で、しょっちゅう、あっちもこっちも、ちょっとした取り合いとか、傷つけ合いのようなことが、ずっと四六時中、続いてゆくような状況になってゆくことが、非常に多かった、ということなのです。

 つまり、この結論は、いったい、何なのか、というと、「陰陽説」のように、何でもかんでも、思想的に、まっ二つに分けるような思想を、多くの人々が信じて、受け入れてゆくようになると、ある段階から、多くの人々の集合意識の中で、ある種の「二分割妖怪」のようなものが、まるで巨大な怪物のように、勝手に暴れ出して、止められなくなり、その結果、そうした国中、地域中のあちこちで、お互いに分割し合っては、対立し、そして、取り合い、傷つけ合いのようなことを、半永久的にし続けてゆくような、負の連鎖が続いてゆくことになる、ということなのです。

 そして、客観的に見る限り、もはや、この段階では、単純な「陰陽説」のような二元論の世界なのではなくて、「あれも無い方がいいし、これも無い方がいい」、というように、お互いに否定し合い、消滅させ合うことを志向するような、ある種の「無」の世界を志向するような、言ってみれば、「無」の宗教思想と言っても過言ではないようなものになってしまっているのではないか、ということなのです。

 このように、陰陽のような二元論を、多くの人々が信奉するようになると、なぜか、結果として、そうした、陰でも、陽でもないような、第三の、何もない存在である、「無」を志向するような、「無」の宗教思想が、その国や地域を席巻するような状況になってゆく、ということが言えるでしょう。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年7月2日 9:04 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 中国思想 / 宗教、道徳 / 政治 / 知恵、正しさ / 社会、文化



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