政治家と議会の制約について
さらに議会では、その国の選挙制度に基づいて、その時々の国民の支持の動向に応じて、たいてい単に一つの政党の政治家の人々ばかりではなく、幾つかの政党の政治家の人々の間の話し合いによって、多数決で様々な予算や法律を決めることになってゆきます。
ところが、そうすると「自分が支持している大統領や市長や議員が属している政党は、過半数の議決権を持っているので、議会での重要な審議を経た後には、たいてい、わりとすぐに予算や法律が通る」というような政治状況ばかりではなく、実際には、「あの党の言っていることは最もではあるのだが、いかんせん少数の政党なので、議会では、積極的に一生懸命に意見を言っているようだが、あの党の法案がそのまま通ることはまずない」「今の政権は、幾つかの政党がより集まった連立政権なので、すんなり予算や法案が通ることもあれば、各党の意見が対立して、なかなか通らないこともある」などというように、それぞれの人が強く支持している政治家や政党があったとしても、過半数の議決権がある政党ならともかくとして、特に少数の政治家しかいない政党の場合には、そうした政治家や政党の意見は、ある程度は、政治に反映されるようにはなるかもしれないけれども、そうした政党の意見がそのまま政治を動かすことは、まずないような政治状況になってしまうことも、よくあるわけです。
続く・・・
Ｃｅｃｙｅ（セスィエ）
