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仏教的な「解脱」の悟りについて Part 10

③釈迦の魂は、地球を代表するような非常に偉大な悟りと救済を司っている霊的な存在の一人である

 三つめは、これは様々な仏典の中でも、また近現代のスピリチュアリズムなどの流れの中でも、多少説明されているかもしれないのですが、実は、大多数の普通の人々とはかなり違って、釈迦のように非常に偉大な悟りを開くような魂というのは、その人生の一回きりの努力や経験だけではなく、前世も前々世も、そのまた前前々世も、ちょっと普通の人では、まずは絶対にやらないような、かなり尊い自己犠牲的な人生を何度も送ってきたり、また、かなり立派な国王や賢人としての人生を何度も送ってきたり、さらには非常に偉大な悟りを何度も開いてきたりして、もう元々の魂としての目覚めや、霊的な格のようなものが、全く違っていたようなところがあったようなのです。

 ですので、はっきり言ってしまうと、古代インドで悟りを開いた釈迦のような魂の場合、元々、人間として生まれる前から、当時のインドや世界の状況をよく知っていて、その上で王家に生まれて、文武に励みながら豊かな王宮生活を送ったり、また市井の人々の様々な幸不幸を見聞きしたり、さらには、当時のかなり過酷な霊的な修行を行ったりして、普通の人々では、一生かかっても、どうやっても発見しえないような偉大な悟りの道に到達していったようなところがあったのです。

 それゆえ、こうした観点から考えてゆくと、確かに霊的な解脱を果たした釈迦自身は、その後、再び人間として生まれ変わって来なくなり、永遠に悟りの世界に住(じゅう)するようになったかもしれないけれども、霊的な実態としては、実は釈迦のような魂というのは、ずっと不毛な生まれ変わりの輪廻に陥り続けていたのではなく、それ以前の時代においても、また、それ以降の時代においても、そうした不毛な生まれ変わりの輪廻に陥ってしまっていた、たくさんの魂達を常に憐れみ、慈しんで、様々な救済のための手を伸ばし、また、実際に救済し続けてきた、まさしく久遠(くおん)の仏陀のような存在であったということが言えるのではないか、ということです。

 

 「人間の知的な向上と霊的な悟りの関係について」に続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2021年5月13日 9:03 PM, インド思想、ヒンドゥー教 / スピリチュアリズム、霊界 / 仏教 / 宗教、道徳 / 瞑想



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