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トランプ・ショックについて Part 1

 現在、世界中のニュースでは、連日、「トランプ・ショック」とか、「予期せぬ大波乱」とか、「世紀の大番狂わせ」といった見出しで、アメリカ大統領選で、ドナルド・トランプ氏が次期大統領になったことが、非常に大きな話題になっているようなので、今回は、この件について、少しだけ述べてみたいと思います。

 

トランプ氏は、過激な発言で有名だが、いちいち、すべての発言が、彼の本心であるとか、彼が本当にやる気であるなどと考える必要は全くない

 まず最初に、これは多くの人々にはっきり知られているようで、あまりわかっていない内容なのではないか、と思われることについて述べるのですが、特に選挙戦の間に、次期大統領のトランプ氏が発言した内容に関しては、そうした発言のすべてが、トランプ氏の本心であるとか、トランプ氏がすべて、その発言の通りに行動するとは、あまり考える必要がないということです。

 ここで簡単にトランプ氏の経歴について考えてみると、不動産ビジネスを中心に大成功した大事業家であると共に、全米で、かなり人気を得たテレビ番組にも出演したりしていて、そうしたエンターテインメントの世界でも、かなり有名な人物であったということです。

 そうすると、これは彼の一言二言が、ことさらクローズアップされて伝わってくる日本などの外国では、あまりよくわからない感覚なのですが、おそらく今回の選挙で、トランプ氏が大統領にふさわしいと考えて投票したアメリカの多くの人々の感覚としては、「ああ、あの人は、いつもあんな感じでしゃべっちゃう人なんだけど、実際には全然、そんなことしない人だから」とか、「ああ、また言っちゃった(笑)。いつもあんな感じで、一言多く言っちゃうのよね」といった感じだったのではないか、ということなのです。

 つまり、これまでの日本を初めとする世界中の政治家への物の見方とはかなり違って、はっきり言うと、トランプ氏の言葉尻がどうこうではなく、実際のトランプ氏の人柄や(多分、時々、ちょっと過激な発言をしてしまうような性格であることも含めて)、これまでの経営者としての能力や実績を、わりと客観的によく知っているような数多くの人々が、「ああ、あの人は、いつも発言は過激だけど、実際にやることは、わりとしっかりしていて、まともだから、まあ、バックに共和党がしっかりくっついてるなら、かなり行けるのではないか」というような感じで、かなり冷静に考えて選んだのではないか、ということなのです。

 ですから特に選挙中は、たとえ、かなりいろいろと過激な発言は多かったとしても(おそらく、今後も時々あるとは思いますが・・・)、やはり何と言っても、アメリカの多くの人々は、わりと冷静な感じで、現在の政治への不満や(別にすべてが悪かったわけではないのでしょうが・・・)、新しいアメリカのあり方への期待を、次期新大統領のトランプ氏の、これまでの経営者としての人柄や能力や実績に託そうとしたのではないか、ということです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2016年11月15日 9:05 PM, おすすめ記事 / コラム / 政治 / 社会、文化



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