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昔の大日本帝国憲法の問題点について Part 11

 ところが、ここで問題なのは、この大日本帝国憲法に基づく大日本帝国は、次のような三つの点で常にあっちに揺れたかと思うと、今度はこっちに揺れるというような究極のアンバランス国家になりやすいというような非常に大きな大問題を抱えていました。

 一つめは、これは現代日本人にとっては、結構単純な話になるのですが、このような形で成立した大日本帝国が、その後、どんどん発展していった暁には、そうした発展に伴い国民の知性や能力や実績はどんどん上がってゆくので、どこかの段階で大日本帝国の政府に関わっている人々、つまり政治家や軍人や役人や裁判官のような人々よりも、より優れた意見を言ったり、より優れた業績を上げるような人々がたくさん現れてくるはずなのです。

 そして、そうした国内の状況になった場合には、国家権力に関わるような高い身分の人々と普通の一般庶民、とりわけ生まれつき世襲で高い身分や大きな利権や財産を持っているような人々と、そうした世襲的な身分は全くないが、とにかく知性や能力や実績の面で際立っているような人々の間で一種の身分間闘争のようなことが起きてくるはずなのです。

 ところが、そうした際に権力側の人々は、憲法の存在を盾に取って全く抜本的な改革も改善も行わずに旧態依然の体制を維持して、一見わかりづらいのですが、一種の集団的独裁体制を築いていったり、あるいは様々な理由をつけては政府(軍部)の暴走を目論もうとするようになることがとても多くなっていったようです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年9月17日 9:03 PM, 政治 / 歴史 / 社会、文化



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