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世界の軍事的な同盟関係について Part 1

 時折、日本では、外交や軍事に関わる基本的な状況について、あまりにも何も知らない状況で、ああだこうだと大ニュースになっていることがあるようなので、今回は、少しだけ、そうした外交や軍事に関わることについて、述べてみたいと思います。

 

現在の世界では、ほぼすべての国が、どこかの軍事同盟に直接属するか、その保護下や影響下に置かれているので、現実には、一国だけの軍事的独立など全く不可能である

 これは現在の世界の国々では、ほぼ常識的な内容になっているのですが、現在の世界では、ただ一つの国だけで、自分の国の平和や安全を守れるというような考え方は、歴史の過程で全くなくなってしまっていて、基本的には、どの国も、自分の国の平和や安全が深刻に脅かされた場合には、自分の国が軍事的に同盟関係を結んでいる同盟国と共に、自分の国の平和や安全をしっかり守ると共に、また、もし自分の国が同盟関係を結んでいる国が、何らかの軍事的な脅威に直面した場合には、そうした同盟関係を結んでいる国の平和と安全のために軍事力の行使を行うか、もしくは、それに準じた何らかの行為を行う、というのが、現在、世界のほぼすべての国の平和や安全の維持のための基本的な方針になっている、ということです(将来的には、全世界的な規模で恒久的な平和条約を結び合うような状況になってゆくことが理想なのですが・・・)。

 ですから、現在、時折、日本で聞くような、「アメリカ軍に日本を守ってもらうのはいいけれど、日本がアメリカのために戦うのは嫌だ(確かに海外に敵を増やすような外交政策は、なるべく避けたい、というような考え方は合っているのですが・・・)」、とか、「アメリカ軍が出て行ってくれれば、日本は平和になる(近隣諸国からの日本への軍事的な脅威が増すだけです)」、とか、「軍隊さえなければ、世界は平和になる(確かに軍隊が勝手に暴走するような形で混乱が生まれることもあるのですが、逆に軍隊が貧弱で混乱することも多いので、実際には、何とも言えないところがあります)」、とか、「アメリカ軍がいると、アメリカの戦争に日本が巻き込まれるから嫌だ(戦後数十年の歴史の結論としては、逆に日本にアメリカ軍が駐留していたことで、戦後の日本は、ほとんど戦争に巻き込まれなかったのではないかと思われます)」、などというような議論は、ほぼ現実の世の中の状況を無視した話になるのではないか、と思われます。

 あと、現在の日本の防衛は、大規模なアメリカ軍が日本に駐留していることを前提に成り立っているので、当然のことですが、もし現在の日本にアメリカ軍がいなくなった場合には、これは推測ですが、軍事的には、いくら日本の軍備を増強したとしても、現在、多くの日本人が感じているような日本の平和や安全は、ほぼ全く感じられなくなるような事態になるものと思われます。

 また、逆にアメリカの側としても、東アジアに国際平和を重んじる経済的に豊かな民主主義国の日本があって、日本の自衛隊の様々なサポートも受けられるような形で、かなり安定した形でアメリカ軍が駐留できるような状況になっていることは、現在のアメリカや世界の秩序や平和を守る上で、非常に大きなメリットになっているものと思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2015年4月9日 9:03 PM, おすすめ記事 / 政治 / 軍事



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