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職業と人生 Part 7

④たいてい経済成長の著しい社会では、そうした社会の流れに乗った形の新しいお金持ち層が現れてくることが多い

 四つめは、これはよく知られていますが、そうした時代になると、それまでの時代には、あまりなかったような株や不動産といった不労所得を得るための新たな方法が、たくさん現れてくるようになるので、それに伴って、それまでの時代には、決して見なかった、少し次元の違った感じのするような新たなお金持ち層の人々が、たくさん現れてくるようになります。

 大まかに言うと幾つかの種類があるのですが、一つは、これは有名ですが、たいてい経済の発展に伴って、株や不動産などの値段は多少の上り下がりを繰り返しながらも、ある段階までは、ほぼ一本調子で上がり続けるような状況になることが多いので、そうした株や不動産などの投資に秀でた人々は、そうした普通の所得以外に得た不労所得で、かなり良い暮らしをするようになってゆきます。

 それから二つめは、これは少し変わった立場なのですが、何らかの特殊な権利のようなものを得て、ちょっとした不労所得を得るようになる人々もいるのですが、これは端から見ていると、その当人の努力が見えづらいので、一見、よくはわからないけれども、ものすごくリッチに生活しているように見えるようなところがあります。

 三つめは、これは多くの人々は、その社会の当然の状況として受け入れていることが多いのですが、元々、かなり大金持ちだったり、あるいは、そうした社会の変化の波に乗って、一緒に大成功してきた人々の一部は、かなりたくさんの富を持つ富裕層として、その社会で一定の地位を築くようになってゆくことが多いです。

 それから四つめは、これは、まだあまり言われていないかもしれないのですが、そうした社会の一部には、少し変わった形で、例えば、昔からの広大な土地や建物や、何らかの権威のようなものを持っているとか、昔からの何らかのブランドのようなものや世襲制の地位を持っているなどというような形で、かなり安定した形で一定の富をキープし続けるような人々がいます。

 さて、それでは、こうした人々のうち、普通に仕事をして働いているような人々以外の人々は、いったいどのような仕事をしているのか、というと、これは、あまり知られていないことも多いのですが、一部の人々は、ほぼ世襲的な形で、それほど働かずにかなりリッチな生活を送っていることもあるのですが、それ以外の人々は、たいてい国内外の有名大学を出た後、大企業に勤めたり、大学の教師や医者や弁護士や、政治家や役人のような仕事をしたり、あるいは、何らかの文化的な仕事や慈善活動や自然保護や国際貢献的な仕事をしているケースが多いです。

 それでは、こうした人々を普通の人々が目標にすべきか、というと、はっきり言うと、あまり直接の目標にはなりづらいとは思うのですが、こうした人々には、その社会の中で果たすべき少し変わった重要な役割があって、それというのは、そうした人々が、わりと落ち着いた感じで、じっくりと様々な物事に取り組んでいたり、そこそこ責任ある重要な役割を引き受けていたり、あるいは、経済的にかなり安定した形で、ずっとお金を稼ぎ、使い続けていてくれないと、なかなか社会が安定した状態で、多くの人々が幸せな生活を送り続けてゆけないようなところがあるのです。

 ですから、よほどひどい状態で一部の人々が富を独占して、贅沢に無駄づかいし続けているような社会であるなら話は全く別なのですが、そうではなく、それほどひどい状態で一部の人々が富を独占しているわけでもなく、また多くの人々に迷惑をかけたり、社会を不安定にしようとしているわけでもないのであれば、そうしたある程度、豊かな富を持っているような人々が、より良い状態で、社会全体の経済的な安定や繁栄に貢献してゆけるような社会の状態というのは、その国の社会の健全性にとって、とても大切なことであるということが言えるようです。

 

 続く・・・

 

 追伸

 明日、明後日はお休みです。

 

Cecye(セスィエ)

2015年2月20日 9:03 PM, 人生観、世界観 / 成功論、繁栄論 / 政治 / 歴史 / 社会、文化 / 経済



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