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カップルも子供達も家族も、最も幸せに過ごすための子育ての知恵について Part 11

 少しの間、試験的に朝の時間帯に載せて、様子を見てみたいと思います。

 

③親子の間の上下の感覚や支配・被支配の感覚をなくして、できるだけ平等で楽しい穏やかで愛情深い人間関係を築いてゆく

 第三には、これは現代においても、とても多い問題なのですが、自分の子供をまるでペットのように扱いたくなるような人々が結構多いために、それが回り回って、多くの人々の自立心や人間性を歪めて、「とにかく誰かの言う通りに素直に従っていればいいのだ」とか、あるいは、その反対に「とにかく他人を自分の言う通りに従わせてみたい」というようなかなり歪んだ奇妙な人間性を身につけている人々が、現代の時代にも結構数多くいるような状況になってしまっているということなのです。

 これの元をたどると、日本でもほんの少し前の時代まであった「殿様」と「家来」の関係や「王様」と「奴隷」の関係にまでさかのぼることができるのですが、それはともかくとして、こうした人間関係をよしとしていると後々、いろいろな問題が発生してくることが多いのです。

 少し具体例をあげると、例えば、常に自分の子供に親の決めた規則や命令の遵守を求めて、それに従った場合は何らかのご褒美を与え、それに従わない場合には何らかの体罰を与えるとか、日頃から子供に選択肢を与えずに、常に親の決めた考え方や行動のみを押し付け続けるとか、親を初めとする家の人間が、いつもまるで子供を監視するように見張っていて、少しでも自分達の決めたこと以外のことをすると。とんでもない体罰を与えたり、嫌がらせをしたりするとか、正しい教育やしつけと称して、子供に一生懸命、端から見ると全然訳の分からないような説教をしようとしたり、厳しい礼儀作法やしきたりを教えようとするなどというようなことがあげられます。

 確かにこうしたことの中には、現代社会においてもとても大切なものもあるのは事実なのですが、ただ現実の社会では、こうした子供の教育を行うと、たいてい次のような事態になることが多かったのです。

 まず第一には、これは、本当は親であった人々もあまり深く考えていなかった話なのではないかと思われるのですが、こうした家庭で育った子供は、その後、成人して大人になった後にも、親以外の誰か自分を厳しく律して導いてくれるような人物を探して、その人の後についてゆこうとする傾向が強いようなのです。

 その結果、政治的には、良くも悪くも独裁者のような人物が出てくるような政治状況になりやすいということと、それから、そうした社会には、あちこちにいろいろなタイプのものすごい大先生や小神様のような人物がたくさん出てくるようになって、たいてい、そうした人々の弟子のような立場になることを自ら望むような状況になることが多い(ここで問題なのは、こうした人々が、ちょっと自立心が弱く従順すぎるところがあることです)ということです。

 第二には、これは実に不思議な話なのですが、そうした人々は、なぜか子供の頃の体験から自分が幸福になることを極度に怖れるようになり、常に自分があまり幸福にならないような選択や行動をし続けるようになることが多いということです(たいてい楽しそうにしていると嫌みを言われたり、叱られた体験が多かったからだと思われます)。

 それから第三には、これもとても不思議な話なのですが、そうした人々は、なぜかあまり深く考えることができなくなる傾向が強いようなので、その結果、わりと行動が規則的であまり変化を好まない性格になると共に、その後、何の変化の機会もない場合には、たいてい子供が生まれると自分がなされた通りの子育てを再び一生懸命行い続けようとするような傾向があるということです。

 それから第四には、これはもっと不思議な話になるのですが、実はこうした人々は自分の地位や立場が上がったり、家族や親族の中で優位な立場につくようになると、なぜか昔の復讐とばかりに今度は自分がそうした他の人々を押さえつけて、何でも言うことを聞かせようとするようなかなり高圧的な態度を取ろうとしてくることが多いということです。

 ここまで読まれた方は、ある程度分かるかもしれないのですが、実は、これはその社会に自由主義や民主主義が根付く以前の何百年も何千年も続いていた「殿様」と「家来」の関係や「王様」と「奴隷」の関係の縮小版の身分制の社会の価値観そのものなのではないかということなのです。

 そして、これは客観的に見る限り、現代的な視点から見ると、はっきり言って、それほど幸福とも豊かとも言えないような、ある種の半永久奴隷のような精神性の現れそのものなのではないかということなのですが、これに対する解決策について、幾つか述べてみたいと思います。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年12月10日 7:01 AM, 結婚、家庭



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