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カップルも子供達も家族も、最も幸せに過ごすための子育ての知恵について Part 10

②親としての自分の心の奥に子供時代に十分に満たされなかった不平不満や怒りやストレスがある場合には、それが絶対に自分の子供に向かないように気をつけると共に、できればそれを純粋な愛情表現に変えて、子供を抱っこしたり、撫でたり、一緒に遊んであげることで精神的に昇華してゆくことがとても大切になってくる

 第二には、これはとても厳しい話になるのですが、特に日本のような(他の国々にも似たような状況に置かれた所はたくさんありますが)、一世代、二世代前には、戦争や経済破綻で大変な逆境を体験した人々が多い社会では、「何もかも失って、一から家や仕事や財産を築き直した」とか、「とにかく毎日毎日朝から晩まで一生懸命働き続けて、何とか子供を一人前になるまで育て上げた」とか、「とんでもない貧困や病苦の中から、まるではい上がるように後々の豊かな人生を築き上げた」というような人々が結構多かったりするわけです。

 その結果、まだそれから数十年程度しか経っていない現在の時点では、いっけん普通の家庭生活を営んでいるような人々の中にも、「結構、親からは乱暴な扱いを受けながら、放ったらかしで育てられた」とか、「昔と同様、厳しいしつけや体罰は当たり前で、とにかく一人前の普通の人間に育てば、それで良いというような荒っぽい子育てをされた」とか、「宗教道徳が大崩壊していた時代に育ったので、せいぜい何らかの本や学校の先生や新宗教を人生の手本にして、はっきり言うと精神的には、その日暮らしに近い生き方をするしかなかった」というような人々が結構たくさんいるような、精神的には多少いびつな社会になってしまったようなところがあるのです。

 そうすると、残念ながら現代のように物質的にはかなり豊かな時代になっても、当人としては、何となく子育てのことぐらいは一応、一通り知っているつもりでいるのですが、ところが現実の実態としては、子育てと言っても、「親がやったことと同じように自分もやればいいのかな」とか、「親が厳しかったので、自分も厳しくやらなくっちゃ」とか、「親が甘かったので、自分も甘やかしちゃおう」などというように、よくよく冷静に考えてみると、それほど正当な根拠があるわけでもなければ、またそれほど何らかの知的あるいは科学的な裏付けがあるわけでもないような子育てをしている人々が結構多かったりするものなのです。

 それゆえ、本当は現代の今頃は、もう少し冷静に親も子供も、また他の人々も最も良かったと思えるような子育てのあり方は、いったいどのようなものなのかということについて、一から考え直してみても良い頃なのではないかということなのですが、そうすると、ここでどうしても重要なのは、もし親としての自分が心の奥に何か子供時代に満たされていない気持ちがあって、それが抑圧されたままの状態である場合、そうした抑圧された感情が、人間関係として基本的に対等な関係にある夫や妻や、あるいは何となく上の立場にあると感じやすいその上の両親ではなく、家族の中では一番弱い立場にある子供に向かってしまうことがあるので、これにはとても注意が必要なのではないかということなのです。

 実は、私自身にもこういう問題があって、子供への対応の際には結構、注意していたものなのですが、そうした時の対策としては、こんな感じのものになります。

 まず第一には、基本的に子供に対しては、何があっても日頃の自分自身の不平不満や怒りやストレスの矛先を向けてはならないということです。

 第二には、これは単純な解決策になるのですが、そうすると自分の不平不満や怒りやストレスの矛先を向ける代替効果のある何かが必要になるのですが、それは単純に子供への抱擁やスキンシップや遊びに置き換えるようにすればよいということです。

 第三には、これは少し難しいのですが、常に少し冷静になって自分自身の心の動きを見ていて、そして純粋な愛情の表現として子供を抱っこしたり、撫でたり、一緒に遊んだりしている時には単純に良しとするけれども、それが少し歪んで、何らかの暴力衝動や怒りの表現になりそうになった際には、パッとそれを押さえて別の愛情表現に変えるようにするということです。

 ですから不運なことに、もし自分自身が子供の頃にあまり暖かい家庭で育った感覚が少なくて、そうした潜在的な不平不満や怒りやストレスの矛先が子供に向きそうになるような感覚のある人は、基本的には絶対に子供を自分より下の存在や自分の所有物のようには考えずに、言ってみれば、霊的に縁があって自分の所に生まれてきた天使の卵のような存在、もしくは、過去生では何度も家族や友人や恋人として自分と一緒に過ごしたとても親しい存在のように考えて、たとえ自分の世代までは愛の反対の厳しい流れがあったとしても、自分の世代からはそれを完全に断ち切り、常に優しい穏やかな楽しい子供時代を過ごせるように愛情溢れる親子の関係を築いてゆくことがとても大切なのではないかと感じております。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年12月8日 9:03 PM, 結婚、家庭



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