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カップルも子供達も家族も、最も幸せに過ごすための子育ての知恵について Part 3

3、たとえ子供の知性や能力を劇的に向上させるような幼少時の英才教育のようなものがあったとしても、親や兄弟姉妹があまりに犠牲を強いられたり、淋しい思いをしなくてはならない場合には、適度な加減に押さえたり、より楽しく続けるための創意工夫をすることがとても大切である

 第三には、これは現代の子育てのハウ・トゥーでは、まだあまり指摘されないことが多いようなのですが、たとえどんなに素晴らしい子供の知性や能力を伸ばすための教育メソッドのようなものがあったとしても、それによって、夫婦のうち、どちらか一方が多大な犠牲を強いられるものであったり、あるいは、その結果、夫婦や家族の誰かが非常に辛い淋しい思いをするものである場合には、本当はあまり勧められないようなところがあるということです。

 つまり現在も子供の妊娠や出産や、あるいは、その後の子育ての段階において、「これをやれば、子供が天才児になる」とか、「これで子供の知性や能力がものすごく向上する」というような触れ込みで、結構高い教材や教室の案内が次々と舞い込むようなところがあるのですが(良いものもたくさんあるとは思いますが・・・)、ただ私が思うのに、そうした物の中には、なぜか子供の楽しさや成長よりも、親の自己満足の方が優先されているとか、母親か父親か、どちらか一方の親だけはものすごく熱心なのだが、なぜかもう片方の親はものすごく冷めた状態になってしまっているとか、いつの間にか最初の目的を忘れて、たかが幼少時の実験的な試み程度のことなのに、ものすごくお金や時間や労力をかけすぎて、本来の家族としての幸福がなおざりにされてしまっているなどというような話が結構多いようなのです。

 それというのは、初めて子供を授かった人々の中には、すでに大人になってしまった自分と比べると、子供があまりにも天真爛漫なことや物覚えが早いことや驚くような才能を発揮することがあることにすっかり夢中になってしまい、ともすれば自分自身や夫婦や家族としての楽しみや悦びよりも、そうした子供の習い事や成長の方ばかりに自分の関心や努力のエネルギーを注ぎ込んでゆくことがあるようなのですが、ところが、私が冷静に観察するに、そうした中でその後、数十年後の段階で、結果として良い成果が出るものは、平均的に見ると、せいぜい十中、一か二ぐらいしかないのではないかということなのです。

 つまり数十年というような長い目で見ると、「確かに幼少時には、何らかの分野でものすごい才能を示したように見えたのだが、十代ぐらいになるまでには、それほど目立つほどではなくなってしまった」とか、「知性面や能力面では凄いんだけど、あまりに大人びてしまって、単純な幸せ感のようなものがなくなってきてしまった」とか、「気がつくと子供のことにあまりに手が取られすぎて、夫や妻や他の家族が淋しい思いをするようになってしまった」というようなことが、世間では意外と多かったりするようなのです。

 ただ世間やマスコミでは、そうした多くの人々の苦労や嘆きをよそに、一部のものすごく優秀な天才児のような子供が大活躍するような話を聞いたり、さらにそうした子供が、その後、大人になっても非常に有名になってゆくような話を聞いたりすることも多いのですが、ただ、これはやはり全体の中では、せいぜい1〜2割の程度の話なのではないかということなのです。

 ですから私は、もし子供を授かった段階で、その子供に優れた英才教育のようなことをしてあげたいと思ったとしても、とにもかくにも大事なことは、そうした子供の英才教育の過程で、親や兄弟姉妹が何らかの形で犠牲になったり、非常に淋しい思いをしなくてはならないような家庭のスタイルは絶対に避けなくてはならないということです。

 それゆえ、できればそうした何らかの英才教育、つまり子供の知性や能力を伸ばすようなことに取り組む場合には、できるだけ親や兄弟姉妹も一緒に楽しめるようなものにすると共に、常に親や兄弟姉妹が何らかの点でとても大変だったり、淋しい思いをしている場合には、すぐに何らかの生活上の工夫や改善をして、数年数十年というような非常に長いスパンでもって、できるだけ長く、みんなで無理なく楽しんで続けられるような方法に切り替えてゆくことがとても大切なのではないか、というように率直に感じております。

※つまり長いスパンで見ると子供に対して、あまりにも無理を強いるようなことを続けていると、後で子供の反抗や家族争議の原因になったり、結局、途中で上達や成長が止まるような事態になることが多いので注意が必要であるということです。

※逆に言うと、子供にやらせても良いもので、親が大好きなことを子供と一緒に楽しむようなつもりで、いろいろやるのはとても良いことなのではないか(子供が嫌がらない限り)ということです。こういう場合には、親子共に末永く楽しく仲の良い関係を築ける上に、もし将来、子供がその分野で成功したら、さらに良いでしょうし、また、もしそれほどその分野で成功できなかったとしても、それはそれで別の面で活かされるような何らかの良い経験になったということになるのではないかと思われます。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年11月23日 9:05 PM, 結婚、家庭



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