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政治家選びに関しては、軍事的なことも含めて自分の考えをわかりやすく、はっきり説明できる上に、常にやることとやらないことが終始一貫して、きっちりしているような人物を選んだ方が賢明なところがある

特に一国の代表となるような政治家選びに関しては、いつも当たり障りのない、きれいごとしか言わないタイプよりも、国民に対して、軍事的なことも含めて自分の考えをわかりやすく、はっきりと説明できる上に、常にやることとやらないことが終始一貫して、きっちりしているような人物を選んだ方が賢明なところがある

 これは、これまでも何度か述べてきているになるのですが、よくマスコミで揶揄(やゆ)されるように、特に一国を代表するような政治家選びにおいて、いっけんタカ派で軍事的なことでも平気で発言するようなタイプの人を国家の政治家に選んだ場合、確かに時々周辺の国々との間で、いろいろな意見や利害の相違を巡り、ごちゃごちゃした対立が起きることもありがちなのですが、ところが意外なことに長い目で見ると、逆に周辺の国々の立場としては、「あの政治家の場合には、こういうことをするとまじめに怒ってきて、ごちゃごちゃ外交が荒れることもあるけれども、その代わり、こういう風に付き合っておけば、あまり問題が起きない」などというようなことがよくわかってくるために、かえってその後、そうした周辺の国々との間のごちゃごちゃした対立や混乱が起きづらくなるようなところがあるのです。

 その反対に、いっけん平和主義者で軍事的な発言や行動を極端に嫌うようなタイプの政治家だと、なぜかその後、あちこちで過去の責任問題とか、領土問題などが次々と持ち上がってきて、はっきり言うと、いつまで経っても周辺の国々との間で、仲がいいのか悪いのか、何だかよく分からないような国際関係になりがちなのですが、その理由はわりと単純で、周辺の国々としては、その国の指導者の発言や行動を見ていて、「ここまで踏み込んだ発言や行動をしても何の反応もないということは、もう少し踏み込んだ発言や行動をしても、まだまだ行けるのかな」などという具合に相手の本心というか、お互いの意見の落とし所というものが、なかなか見つけられないような事態になりがちなので、その結果、少し前にもう決着がついて、すっかり落ち着いた問題であると思われていたような話が、また少し時間が経つと再び、まるでずっと末永い懸案事項だったかのように何度も何度もぶり返すような状況になりがちであったということなのです。

 ただ、ここで言っているのは、あくまで「軍事的な問題に関しても逃げずに普通の話題と、わりと同じようなレベルで話すことができる」とか、「たとえ国内外の一部の人々が大騒ぎしたとしても、自分の国にとって良い問題も悪い問題も、わりと本音ベースで話すことができる」というような話であるので、それゆえ、これは決して侵略を肯定するとか、過去の過ちを全く顧(かえり)みないというような意味ではないのですが、ただ人類の歴史を見てみると、「たとえ一時的に少々国際的に荒れた状況になったとしても、そこでその国の態度をある程度、はっきりと打ち出していれば、その後の戦争や混乱はなかったのではないか」とか、「ある国としては、軍事行動をするかしないかという瀬戸際での相手の国の出方を一生懸命探っているつもりだったのに、その時に、はっきりノーと表明し損ねたために、結果として国際平和を揺るがすような侵略活動が起きてしまった」というような話が意外と多いものなのです。

 ですから、特に日本のようにマスコミにタブーの多い国だと、「この発言や行動だと大臣は、もう今すぐにでも辞任させなくてはいけない」とか、「軍事的なことやタカ派的なことは外国を刺激するから、絶対に政治家や役人に言わせてはいけない」とか、「これは政治家や役人が言ってもいいことだが、これは言わせてはいけないことなので、すぐにあちこちから追求しないといけない」とか、「少しでもタブーに触れる発言や失言が出たら、その人の真意なんてどうでもいいから、できるだけ大騒ぎして、やめさせないといけない」などというようなことが非常に多いのですが、政治の世界をこのような形にしておくと、これは前に述べた教科書の件とも基本的に全く同じなのですが、国民の側としては、自分の国の政治家や役人が、「本当は、いったいどのような意図で、そうした発言や行動をしているのか」ということが、だんだん何が何だかよく分からなくなってくるようなところがあるのです。

 ですから私は、本当は特に一国の首相となるような代表的な政治家選びに関しては、その人が言いそうなことは、それ以前の発言や行動を見ていれば、誰でもある程度は予測がつくので、少々刺激的な発言をしても全然国民がたじろがないような人物であるとか、よほどの重要な機密事項以外は、あまり隠さずに本当の意図や本音をわかりやすく説明してくれる人であるとか、あるいは言うことは言うけれども、やると言ったことは必ずやるし、またその反対に、やらないと言ったことは、よほどのことがない限り、絶対やらないというような、基本的に国民の側としては、その政治家の考えが良い所も悪い所も、ほとんど筒抜けになってしまっているので、少々ごちゃごちゃするような大問題が起きても、一定の決められた任期の間ぐらいはあまり猜疑心を持たずに信用して、ついてゆけるようなタイプの人物を選んだ方が賢明なのではないか、というように率直に感じております。

※これは現在の政治や国際情勢についての話ではなく、あくまで一般論になります。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2012年9月19日 9:02 PM, おすすめ記事 / 政治 / 歴史 / 知恵、正しさ / 軍事



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