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「キリスト意識」について Part 3

④地球の宗教観と違って、この宇宙の「キリスト意識」と呼ばれる存在は、よほどの特別な状況でもない限りは、自己犠牲の精神ではなく、自分の幸福と、他の人々や生き物達の幸福の両立を目指すような「中道的愛」の立場を目指すはずなので、その点で、キリスト教のイエスの話は、かなり外れていると言わざるを得ない

 それから第四には、これも考えてみれば、非常に不思議な話なのですが、実は、キリスト教の「イエス」と呼ばれる人物には、これをやってしまうと、それは、ちょっと「キリスト」とは言えないのではないか、というような非常に重大な間違いがあるのです(おそらく、元々の話が、かなりでっち上げられたところが多かったからだと思われるのですが・・・)

 それは、いったい何なのかというと、これは、キリスト教そのものに対する大疑問になってしまうのですが、実は、もしイエスが、キリスト意識の中から生まれ変わってきた直系の人物であった場合には、原則、あのキリスト教の話のように、なかば自ら進んで、十字架にかかるような真似だけは、絶対にしなかったのではないか、ということなのです。

 その理由は単純なのですが、実は、「キリスト意識」と呼ばれる意識存在というのは、最初に少し述べたように、確かにある程度は、自己犠牲もやむなし、と考えるような志向があることは事実なのですが、ただ、これは、この宇宙の歴史や、この地球の秘せられた歴史に通じると、本当に心の底から実感するような話であるのですが、この宇宙の創造主の意識に直結するような「キリスト意識」と呼ばれる存在は、絶対に、そう簡単に自分の身を犠牲にして、誰かを助けようとするような姿勢は持っておらず、そうではなく、できるだけ自分自身が、幸福な状況に保ちつつ、その上で、できるだけ多くの人々を幸福にしてゆくべきである、というような、言ってみれば、「中道的愛」の立場、というか、「中庸(ちゅうよう)的愛」の立場をとることが、基本姿勢になっているということなのです。

 それは、なぜなのかというと、これは地球上の宗教における非常に重大な間違い、というか、大欠陥であるとしか全く言いようのないような話になるのですが、それでは、「もし、みなさんが、あの太陽や地球そのものの生命であったとしたら、そう簡単に自分の身を犠牲にしてまでして、他の人の命を救おうとしますか?」という質問の答えに、この結論が、すべてそのまま要約されているようなところがあるのです。

 つまり、この宇宙の創造主にしても、「キリスト意識」と呼ばれる存在にしても、そうした存在は、常にこの宇宙全体の秩序や調和を守り続けているだけでなく、ある意味で、この宇宙の命そのものと言ってもよいような存在であるので、そうした存在が、そう簡単に自己犠牲の精神で、自分の身を危険にさらしたり、自分の命を失うようなことをしたら、それは即、この宇宙そのものの崩壊と死滅をもたらすことになってしまう、つまり、もっと身近な話に切り替えると、あの太陽の光が、突然、パッと消えて、地球や太陽系上のすべての生命が死に絶えるとか、地球中で大地震や大台風や大天変地異が激増して、すべての生き物が、大変な苦しみの後に完全に死滅するような状況になってしまう、ということなのです。

 つまり、そうした、この宇宙の創造主や「キリスト意識」と呼ばれる存在というのは、ほんの数百人とか、数千人を救うために、それ以外の数千万人、あるいは、数億、数十億人もの人々や、さらには、もっと数多くの生命達まで危険にさらしたり、死に至らせるような安易な行動は、本当は、決してとらないのではないか、ということなのです。

 ですから、こうした観点から考えてみる限り、もし、キリスト教で伝えられている「イエス」という人物が、多くの人々を救うために、なかば自分自身の意思で十字架にかかったとするならば、もうその時点で、そうしたキリスト教で伝えられている「イエス」という人物は、本当は、この宇宙の「キリスト意識」とは、全然関係ないということになるし、その反対に、もしイエスという人物が、やはりキリスト意識と何らかの関係があるというのなら、その場合には、現在、聖書で伝えられているイエスの話は、本当は、どこかで無理やりねじ曲げられたインチキの話だったのではないか、ということになってしまうのです。

 このような四つの点から考えてみる限り、この宇宙の大いなる愛の意識である「キリスト意識」と、キリストで伝えられている「イエス」とは、肝心な所で、かなり違った異質な面があるのではないか、というように私は感じております。

 

 続く・・・

 

 

Cecye(セスィエ)

2012年4月23日 9:01 PM, キリスト教 / スピリチュアリズム、霊界 / 宗教、道徳 / 愛について



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