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「ワンネス主義」は、確かにある種の悟りや理想を表す尊い概念ではあるが、現実には、あまり良い結果をもたらさないことの方が遥かに多い Part 6

「すべては、一つ」、「理想世界の建設」というような理想やスローガンを掲げると、多くの人々が、まるで魔法にかかったように、そうした理想を掲げる人物を「神」や「救世主」のように持ち上げてゆくことがあるのだが、たいてい、そうした試みは、大きな失敗や落胆をもたらすことの方が遥かに多い

 さて、再び話を戻しますが、ここで重要なのは、人類の歴史を見てみると、「人類は、一つ」、とか、「すべては、一つ」、とか、「崇高な理想を実現しよう」、とか、「最高の理想世界を作ってゆこう」、などというような理想やスローガンを打ち出してゆくと、それに共鳴して、多くの人々が、そうした理想やスローガンを掲げる人物を、ものすごく理想化して、持ち上げてゆき、まるで一種の神や救世主のように考える人々が出てきたり、あるいは、その反対の側面として、そうした理想やスローガンに反する思想や行動をする人々を、まるで最低の悪魔や売国奴のように考える人々が出てくることがあるので、こうした非常に舞い上がり、高揚するような理想やスローガンには、結構、危険な要素がある、ということを、私は、ここで伝えたいのですが、それでは、それは、いったい、なぜなのか、というと、これは、大変言いづらいことであるのですが、多くの人々が、こうした一つの世界願望や崇高な理想崇拝に走る理由というのは、どうも私が見るところ、現在の地球の文明社会が、まだ根本的に解決していない、ある種の問題が、その根にあるように見えるからなのです。

 それは、大まかに言うと、こんな感じなのですが、「特に、ここ数百年の人類の叡智と努力によって、実際に多くの人々の物質的な面での生活は、かなり良くなってきたし、それから、多くの人々の物質的、あるいは、精神的な自由もかなり得られるようになってきた」、「だけど、何か、もう一つ多くの人々の間で、心の底から深く共鳴し合えるような強いつながりや一体感というものは、いまだに感じられない」、とか、「多くの人々と本当に共鳴し合いたかった、本当の心からの喜びというものは、いまだに感じられない」、というような非常に強い欲求不満のようなものが、そうした多くの人々の集団願望の背景にあるのではないか、というのが、私の結論なのです。

 ここでは、その集団願望の内容については、あえて、見解を避けるのですが(みなさんのご想像に任せます)、要は、特に、ここ百年前後の人類の歴史というのは、そうした多くの人々の集団願望というのが、いろいろな形で結実して、世界のあちこちにたくさんの独裁者のような人物を生み出したり、次から次へと戦争や混乱のようなものを生み出し続けてきたのではないか、ということと、それから、そうした内容に関する根本的な解決策をはからない場合には、もうそれほど遠くない将来、現在の地球でも、また再び、そうした事態と似たような出来事が、次々と巻き起こる可能性が、現在、だんだん高まってきている、ということだけを、ここでは述べるに留めておきたいと思います。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2011年10月7日 9:22 PM, スピリチュアリズム、霊界 / 人生観、世界観 / 宇宙文明、古代文明 / 宗教、道徳 / 政治 / 社会、文化



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