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多くの人々の、政治家の普段の言動や実績への関心が薄いと、いつの間にか、政治家が、一部の人々の小間使いみたいな仕事に振り回される可能性があるので、注意が必要である

3、多くの人々が、その地域で選んだ政治家の普段の言動や実績を、何も知らないような状況になってしまうと、勢い、その政治家としては、誰だかよく分からないような大勢の人々の意見や利益よりも、一部の口うるさい人々や、現地の有力者や宗教家や、あるいは、中央の政党などの、何でも言いなりになるような、一種の小間使いみたいな仕事に変わってしまう可能性があるので、注意が必要である

 これは、あまり考えたことがないのではないか、と思うのですが、民主主義国の市民としては、自分の地域で選んだ政治家が、普段、何を考えているか、とか、あるいは、どんな実績をあげたか、ということに関しては、とにかく、常に、ある程度、興味をもって、知るための努力をしてゆくことが、非常に重要なのではないか、ということです。

 それというのは、これは、そうした政治家の人々の日頃の心配事というものを、具体的に考えてみれば、ある程度、理解できるのではないか、と私は思うのですが、とにもかくにも、それぞれの政治家としては、自分の選挙区の人々に、自分の仕事の中身や、仕事上の実績を、少しでも、よく知ってもらいたい、ということと、それから、そのようにして、自分の仕事の中身や実績を知ってもらった人々には、選挙の時には、少しでも多く、投票所に行って、できるだけ確実に、自分の所に投票してもらいたい、というような欲求が、絶対にあるはずなのです。

 ところが、現実には、多くの人々が、政治について考えるのは、何か問題があった時や、選挙の時だけで、それ以外は、自分の選挙区の政治家が、普段、一体、何をしているのか、ということすら、ほとんど全く分からない、というような状況になってしまいがちであるので、こうした状況であると、どうしても、それぞれの政治家としては、次のような三つの仕事ばかりを、最優先にせざるを得なくなっていってしまう、ということなのです。

 その三つの仕事とは、次のようなものです。

 まず第一には、とにもかくにも、誰か自分に頼み事をしてきた人には、できるだけ誠意をもって、対応しようとすることです(これが、その政治家にとっては、目に見える、自分の支持者になります)。

 第二には、会社の社長とか、宗教のまとめ役みたいな、ある程度の金額の寄付金を安定して、提供してくれたり、あるいは、ある程度の規模の数の票をまとめてくれそうな人の話には、どうしても最優先で、対応しなくてはならなくなる、ということです。

 それから、第三には、大きな党に所属している場合には、そうした党というのは、同じように、政治資金の安定と、投票数の安定に、ものすごく貢献することになるので、その結果、誰だか、よく分からない上に、その上、次には、一体、誰に投票するのかすら、よく分からないような、目に見えない自分の支持者よりかは、そうした政党の方針に、ある程度、素直に従った仕事をしていた方が、ずっと良い、ということになってしまうのです。

 つまり、いずれにしても、その政治家の仕事としては、その選挙区の地域の代表としての仕事というよりかは、どちらかと言うと、その中の一部の口うるさい人とか、現地の有力者とか、中央の政党の指示の言いなり、というような仕事になってゆきがちである、ということを意味しているのですが、これは、言葉を変えると、本当は、その地域の大多数の人々の意見や利益の代表というよりも、それよりかは、どちらかと言うと、その中のほんの一部の人々の代表、というよりも、もっとはっきり言うと、言ってみれば、彼らのちょっとした小間使いのような仕事になってしまう可能性すらある、ということなのです。

 

 こうした状況を避ける最善の策は、先ほど述べたように、その地域の、結構、たくさんの人々が、そうした政治家の政治実績を、こまめにチェックして、激励したり、褒めたりするだけでなく、たとえ、小遣い程度の小さな金額であったとしても、ちょっとした政治資金を、しっかり定期的に援助することによって、経済的に、そうした政治家を支えると共に、選挙の時には、よほどの大失態でもない限りは、ほぼ確実に投票に行く、というような地域ぐるみの応援大勢を、しっかり作ることが、私は、とても重要なのではないか、というように考えているのです。

 

 続く・・・

 

Cecye(セスィエ)

2011年5月30日 4:08 PM, 政治



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